モジュラー型産業用コンピュータがCC-Link IE Field Basicの認証を取得:FAニュース
ハーティングは、モジュラー型産業用コンピュータ「MICA」が「CC-Link IE Field Basic」の認証を取得したと発表した。認証取得により、EtherNet/IP、PROFINET、EtherCATをはじめとするプロトコルに幅広く対応する。
ハーティングは2018年1月11日、モジュラー型産業用コンピュータ「MICA」が、100Mbpsイーサネット通信プロトコル「CC-Link IE Field Basic」の認証を取得したと発表した。認証取得により、EtherNet/IP、PROFINET、EtherCATをはじめとするプロトコルに幅広く対応する。
MICAは、堅牢なモジュラー構造の産業用小型コンピュータ。サイズは132×86×35mmとコンパクトで、防塵防水の保護等級IP67を備えた堅牢なアルミダイカストハウジングを特徴とする。また、鉄道車両搭載の電子機器を規定するEN 50155規格に準拠しており、厳しい環境下にある機械装置や鉄道車両などにも、場所を問わず設置できる。
CPUはARM A8、メモリに1GBのRAMと4GBのeMMCを搭載。電源I/Oボード、CPUボード、ユーザーが自由にカスタマイズできる3つの基板からなる。カスタマイズ基板にオープンネットワーク接続やUSB接続機能、RFIDリーダー機能などを搭載したモデルも用意されている。
OSにはコンテナ型Linuxを採用し、Linuxコンテナから無償で必要なアプリケーションをMICAにインストールできる。ライセンス費用が不要なためコストを抑えられ、軽量仮想化技術によりデータの高速処理が可能だ。CC-Link IE Field Basicネットワークには、該当する無償のLinuxコンテナをカスタマイズ基板にインストールすることで対応する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- モジュラー型生産ライン“最後のカギ”、ハーティングの「MICA」が技術賞
ドイツ ハーティングの統合基盤向けインタフェース「MICA」が、ハノーバーメッセ2016の「HERMES AWARD 2016」を受賞した。 - モジュラー型生産のカギを握る情報端末、IBMなどと連携
ハーティングは、ハノーバーメッセ2017において、2016年に「HERMES AWARD 2016」を受賞した統合基盤向けインタフェース「MICA」のポートフォリオの拡大について訴えた。 - これぞマスカスタマイゼーション、オムロンが「動く生産ライン」を披露
オムロンは「2017 国際ロボット展(iREX2017)」に初出展し、マスカスタマイゼーション実現に必須となるフレキシブルな生産ライン「コンベヤーレスライン」を披露した。 - ドイツが描く第4次産業革命「インダストリー4.0」とは?【前編】
「インダストリー4.0(Industrie 4.0)」という言葉をご存じだろうか? 「インダストリー4.0」は、ドイツ政府が産官学の総力を結集しモノづくりの高度化を目指す戦略的プロジェクトだ。インダストリー4.0とは何なのか。同プロジェクトに参画するドイツBeckhoff Automationグループに所属する筆者が解説する。 - インダストリー4.0の地味化はいい傾向?悪い傾向?
製造業の産業構造を大きく変えるといわれている「第4次産業革命」。本連載では、第4次産業革命で起きていることや、必要となることについてお伝えしています。第13回となる今回は、2017年4月に開催されたドイツの「ハノーバーメッセ 2017」で見えた傾向についてまとめます。 - 「日本の製造業は国内に拠点を置いたまま世界に伍して戦える」――勝利の秘策を日野三十四氏が語る
「モジュラーデザイン」という新たな設計思想が日本メーカーを救う。日本に拠点を残したままでグローバルで戦うための“新次元の低コスト実現”のヒントを探る。