ロボット医療機器がFDAより医療機器承認を取得:医療機器ニュース
CYBERDYNEは、米国食品医薬品局(FDA)より、ロボットスーツ「HAL」医療用下肢タイプ(医療用HAL)の医療機器としての市販承認を取得した。歩行機能の改善が認められる医療機器として、米国市場でも展開可能になった。
CYBERDYNEは2017年12月19日、ロボットスーツ「HAL」医療用下肢タイプ(医療用HAL)について、米国食品医薬品局(FDA)より医療機器としての市販承認を取得したと発表した。これにより、日本、欧州、アメリカの主要3市場で、医療用HALの展開が可能になった。
今回のFDA承認は、脊髄損傷患者が対象となる。承認上の他の機器との相違点として、医療用HALの使用目的や技術的特徴、医学的治療効果など、医療用HALの特徴が挙げられた。
具体的には、「使用目的が、医療用HALによる治療を行った後の歩行機能の改善にあること」「主に装着者の神経、筋による生体電位信号に基づき動作すること」「医療用HALによる治療後、医療用HALを装着しない状態での歩行機能の評価項目で、統計的に有意かつ臨床的意義のある改善が認められていること」などとなる。
また、医療用HALは、神経系の分類であるNeurological Devicesに加え、理学療法系の分類であるPhysical Medicine Devicesの2つの機器分類にまたがる唯一の医療機器として承認された。
同社は今後、米Brooks Rehabilitationとの合弁で、フロリダ州にサイバニクス治療センターを創設。同センターにおいて、医療用HALによるサイバニクス治療サービスを展開していく。
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