「アルファード/ヴェルファイア」に第2世代トヨタセーフティセンス、8速ATも:安全システム
トヨタ自動車は「アルファード/ヴェルファイア」をマイナーチェンジして発表した。2018年1月8日に発売する。予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」の第2世代を全車に標準装備とした。
トヨタ自動車は2017年12月25日、「アルファード/ヴェルファイア」をマイナーチェンジして発表した。2018年1月8日に発売する。予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」の第2世代を全車に標準装備とした。エクステリアはヘッドランプ、フロントグリル、フロントパンパー、バックドアガーニッシュ、リアコンビネーションランプの意匠を変更している。
車両価格は排気量2.5l(リットル)のガソリンエンジンとCVTを組み合わせるグレードが335万4480円から、排気量3.5lのエンジンと8速ATのグレードが463万2000円から。ハイブリッドモデルは436万3200円からとなっている。
Toyota Safety Senseの第2世代は、従来のToyota Safety Senseの機能に加えて、自動ブレーキで夜間の歩行者や自転車の検知に対応したのが特徴だ。自転車と歩行者の検知は時速10〜80kmの範囲で作動する。この他にも、白線や道路の端を検知することによる車線維持支援や、カメラは主要な道路標識の認識にも対応している。最高速度やはみ出し通行禁止、一時停止、車両進入禁止といった標識を検知すると、車載情報機器に表示して見落としを起こりにくくする。
センサーの構成は従来の「Toyota Safety Sense P」と同じで、単眼カメラとミリ波レーダーを使用する。センサーの性能向上によって検知対象を拡大するとともに、ユニットの小型化によって搭載性を向上している。
2015年1月に発売したアルファード/ヴェルファイアの前モデルではToyota Safety Senseではなく、低速の取り回しで衝突回避や衝突被害軽減を支援する「インテリジェントクリアランスソナー」と、ミリ波レーダーで先行車両や障害物を検出する「プリクラッシュセーフティーシステム」を採用。また、ミリ波レーダーは時速0〜100kmの車速域におけるクルーズコントロールでの先行車両の検知にも使用した。
TNGAの8速ATを採用
走行性能の面では、よりダイレクトな走りと高い燃費性能を両立するため、排気量3.5lのV型6気筒ガソリンエンジン「2GR-FKS」と「Direct Shift-8AT(FF用8速AT)」を採用した。このFF用8速ATは、トヨタ自動車のもっといいクルマづくり「TNGA(Toyota New Global Architecture)」の一環で開発したもの。既に「カムリ」のガソリンエンジンモデルに搭載されている。
FF用8速ATは回転時のクラッチの損失トルクを従来比で半減するなど世界トップレベルの伝達効率と小型軽量化、低重心化を同時に実現したとしている。また、ギアのワイド化と、新開発の高性能小型トルクコンバーターにより、ロックアップ領域を拡大。これにより、アクセル操作に素早く滑らかに反応し、ドライバーの思い通りに操作できる走りを目指した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 運転を楽にするAT変速ってどうなってるの?
「面倒なことを楽にしたい!」という人間らしい欲求をかなえる機構がAT。だけどその機構はとても複雑だ。 - 縦置き直6サイコー!? シリンダ(気筒)の基本
直列4気筒やV型6気筒のメリットは、どんなことだろうか。またBMWがあえて、直列6気筒にこだわってきた理由とは? - 「Toyota Safety Sense」が2018年から第2世代に、自動ブレーキが進化
トヨタ自動車は、予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」に新機能を追加した第2世代版を2018年から導入する。使用するセンサーは単眼カメラとミリ波レーダーで、現在のToyota Safety Sense Pと同じ構成となる。センサーの性能向上により検知対象を拡大するとともに、ユニットを小型化して搭載性を向上する。 - TNGAのエンジンとトランスミッションは2017年から搭載、燃費は従来比20%改善
トヨタ自動車は、“もっといいクルマづくり”のための構造改革「Toyota New Global Architecture」に基づいて、エンジン/トランスミッション/ハイブリッドシステムを刷新する。TNGAパワートレインは2017年発売の新型車に搭載する。2021年までにエンジンで9機種、トランスミッションで4機種、ハイブリッドシステムで6機種を投入する計画だ。 - 生産技術の進化がなければ、TNGAもハイブリッドシステムの向上も成立しない
他社がまねできない技術には、工作機械メーカーの協力が不可欠――。「第28回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2016)」の特別講演で、「TNGA(Toyota New Global Architecture)」やエコカー戦略を支える生産技術について、トヨタ自動車 パワートレーンカンパニー ユニット生産技術領域 常務理事の近藤禎人氏が語った。 - 「C-HR」「カムリ」のデザイン部門が示す、レクサスのラグジュアリーの方向性
トヨタ自動車は「北米国際自動車ショー2018」で披露するコンセプトカー「Lexus LF-1 Limitless」の一部を公開した。 - 新型「カムリ」が目指したのは、理屈抜きにかっこよくて走りのいいクルマ
トヨタ自動車は、ミッドサイズセダン「カムリ」をフルモデルチェンジして発売した。パワートレインとプラットフォームは、クルマづくりの構造改革「TNGA(Toyota New Global Architecture)」に基づいて一新。1980年代の人気車のような「かっこよくて走りもいいクルマ」を目指したという。