日産の「世界初」可変圧縮比エンジンは新型「QX50」に、旧モデルから燃費3割改善:ロサンゼルスオートショー 2017
日産自動車は、「ロサンゼルスオートショー」において、インフィニティブランドのSUV「QX50」の新モデルを披露した。新開発のプラットフォームと、「世界初」(日産自動車)の可変圧縮比エンジン「VCターボ」を搭載した。
日産自動車は2017年11月28日(現地時間)、「ロサンゼルスオートショー」(プレスデー:2017年11月29〜30日、一般公開日:12月1〜10日)において、インフィニティブランドのSUV「QX50」の新モデルを披露した。新開発のプラットフォームと、「世界初」(日産自動車)の可変圧縮比エンジン「VCターボ」を搭載した。
パワートレインは、圧縮比が可変の排気量2.0l(リットル)の4気筒ガソリンターボエンジンとマニュアルシフトモード付きCVTを組み合わせる。エンジンは、性能優先の圧縮比8から高効率な圧縮比14の間で、自在に変えることができる。ピストンの上死点をシームレスに変化させるマルチリンクシステムによって可変圧縮比を可能にした。
最高出力は200kW、最大トルクが380Nmで、ディーゼルエンジンのような力強いトルクと高い効率性も実現したとしている。「ディーゼルエンジンの魅力的な代替手段として、ディーゼルエンジンやハイブリッドシステムのような高いトルクと効率をガソリンエンジンで実現することに挑んだ」(日産自動車)。
米国基準の燃費は2WDモデルが27mpg(マイル/ガロン、約11.4km/l)、4WDモデルが26mpg(約11.0km/l)。排気量3.7lのV型6気筒エンジンを搭載した先代モデルと比較して、燃費は2WDモデルで35%、4WDモデルは30%改善した。
新開発のプラットフォームは、980MPa級の高成形性超ハイテン材を自動車で初めて採用した。これにより従来になかった形状の成型を可能にし、軽量化と高剛性化を両立。ねじり剛性は23%向上しており、振動や室内のノイズも低減した。また、ボンネットやバンパー、Aピラー、テールゲート、アンダーボディーは気流の乱れを最小限に抑えるように設計し、空気抵抗係数(Cd値)は6%低減した。
セグメントでトップクラスの広さのキャビンスペースには高品質な素材を採用し、高度な職人技を感じさせる落ち着いた雰囲気のあるインテリアとした。荷室の容量はスライド式のリアベンチシートを前後に移動させることで1048lまで拡大し、リアシートを折りたたむと1699lの大容量を使用できる。新型QX50の外形寸法は全長4693×全幅1903×全高1679mmで、ホイールベースは2800mm。
高速道路の単一車線において、アクセルとブレーキ、ステアリングの操作をアシストする自動運転技術「プロパイロット」も採用する。
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