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計装制御と安全制御を統合し、国際安全規格に適合した二重化PLC:FAニュース
三菱電機は、汎用PLC「MELSEC iQ-Rシリーズ 二重化シーケンサー」の新製品として、「IEC61508 SIL2対応 二重化シーケンサー」を発売した。計装制御と安全制御を統合し、管理維持に関わるコスト削減に貢献する。
三菱電機は2017年10月31日、汎用シーケンサー(プログラマブルコントローラー、PLC)「MELSEC iQ-Rシリーズ 二重化シーケンサー」の新製品として、「IEC61508 SIL2対応 二重化シーケンサー」を発売した。プログラム容量は80、160、320、1200Kステップ、価格は67万〜120万円(いずれも税別)。2017年度で300台の販売を目指す。
同製品は、第三者認証機関の独TÜV Rheinlandから国際安全規格IEC61508 SIL2の認証を取得。エンジニアリングソフトウェア「GX Works3」により、計装制御と安全制御のプログラミングを一元化した。また1つのCPUユニットで実行でき、管理維持に関わるコスト削減に貢献する。
さらに、基本システム(SIL2プロセスCPUセット、電源ユニット、基本ベースユニット、ネットワークユニット)の二重化により、制御系で故障が発生しても待機系に制御が切り替わり運転を継続する。
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