高速処理、大容量化、機能性強化を実現したスリム型産業用コンピュータ:FAニュース
東芝インフラシステムズは、スリム型産業用コンピュータの新製品「FA2100T」シリーズを発売した。長期供給に長期保守、頑健性など産業用コンピュータの特徴を備えつつ、高速処理、大容量化、機能性の強化を図った。
東芝インフラシステムズは2017年10月30日、スリム型産業用コンピュータの新製品「FA2100T」シリーズを発売した。産業用コンピュータに求められる24時間連続稼働に対応する。第6世代Intel Xeonプロセッサ E3-1268L v5(2.4GHz/4コア)を採用し、処理能力が従来機種比2倍以上に向上した。
ストレージやメモリも大容量化した。メインメモリは、最新のDDR4 SDRAMを採用し、最大16Gバイトまで搭載できる。また、シングルビットエラーの検出や訂正をするECC機能により、システムが安定して稼働する。イーサネットインタフェースは、3ポートを標準搭載。増加する機器のネットワーク接続に対応する。
フロントパネルには、オプションでキーロックを用意した。ストレージデバイスの物理的な盗難や、USBポートからのデータ盗難、電源スイッチやリセットボタンの不用意な操作を防止できる。本体ロック金具やワイヤロックを取り付けるためのセキュリティスロットも標準で搭載する。
また、産業システムで必要となるRS-232Cインタフェースを2ポート、拡張スロットもPCIe(2スロット)、PCI(1スロット)を標準搭載する。OSは、最新のWindows10 IoT Enterprise、Windows7もサポートするため、システムを円滑に移行できる。
保守サービスは販売開始後5年間(2022年10月まで)で、同一機種の製品を供給し、販売終了後さらに継続して7年間(2029年10月まで)対応する。有償オプションの保守対応期間3年延長を選択すれば、最大10年間(2032年10月まで)の保守サービスが受けられる。
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