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つながるクルマに商機を見いだすKDDI、コネクテッド技術とARを活用東京モーターショー 2017

KDDIは「第45回東京モーターショー 2017」で、自動車や家庭内機器に関連した未来のIoT(モノのインターネット)サービスコンセプトを披露した。コネクテッド技術を売りにしたIoTにより、自動車の新たなライフデザインを提案していく。

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 KDDIは「第45回東京モーターショー 2017」(プレスデー:2017年10月25〜26日、一般公開日:10月28日〜11月5日)で、自動車などに向けた未来のIoT(モノのインターネット)サービスコンセプトを披露した。


KDDIの森敬一氏

 10月26日に開催されたプレスデーでは、KDDI 取締役執行役員常務 ソリューション事業本部 副事業本部長 兼 ビジネスIoT推進本部長の森敬一氏が、IoTへの取り組みやブース展示を紹介した。

 KDDIの自動車分野の実績としては、トヨタ自動車やいすゞ自動車に提供した通信モジュールがある。いすゞ自動車向けにはサービスの構築や運用も提供している。また、トヨタ自動車には、コネクテッドカーを各国の市場で展開する上で不可欠な「グローバル通信プラットフォーム」の構築でも協力している。

 グローバル通信プラットフォームでは、通信キャリア情報を書き換え可能なeSIMをKDDIが提供する。車載通信機をグローバルで共通化し、通信をローミングに依存せず仕向地ごとに最適な通信キャリアに直接接続できる。これにより、トヨタ自動車は世界中のコネクテッドカーの通信回線を統合管理することが可能になったという。

 KDDIはトヨタ自動車が進める「つながるタクシー」の実証実験や、車載情報機器とスマートフォンアプリの連携規格「Smart Device Link(SDL)」のコンソーシアムにも参加している。

 森氏は自動車分野の成長について「これからの自動車や物流の分野ではコネクテッドの要素がますます広がりを見せており、(つながるクルマの台数の)規模は10倍以上になると考えている」と語り、今後の市場の伸びに期待を寄せた。

スマートフォンカメラをかざして、カーシェアリングを便利に

 ブースでは、KDDIが目指すIoTによってもたらされる新しいライフスタイルの提案を展示した。自動車向けにはコネクテッド技術とAR(拡張現実)を活用している。カーシェアリングサービス向けに、スマートフォンのカメラを車両にかざして予約を簡略化するデモを実施した。スマートフォンアプリを起動し、借りたい車両にカメラをかざすと瞬時に車種を判断し、予約画面に進めるというものだ。同じアプリの操作によって、エンジンを始動して自動出庫することも可能だという。

スマートフォンカメラをかざして、カーシェアリングサービスで車両をレンタルする様子。デモでは自動車のラジコンを利用した。エンジンスタートアイコンをタップすることで、自動でラジコンが動き始めた(クリックで拡大)

 また、タブレット端末をエンジンルームにかざすことによって、エンジンやその他補機のデータをリアルタイムでオーバーレイ表示するデモも展示した。これらのデモはコンセプト段階で実用化時期は未定としているが、通信インフラから画像処理などを含めたARソフトウェアまでと、同社が持つコネクテッドカー周辺の技術力をアピールした。


タブレット端末にエンジンルームの部品の情報をAR表示するデモ(クリックで拡大)

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