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新工場建設でファインセラミック部品の生産能力を2倍に:工場ニュース
京セラは、鹿児島県霧島市の国分工場に、新たに第4-1工場を建設すると発表した。同工場において、半導体や液晶製造装置用ファインセラミック部品の生産能力を約2倍に高め、データ処理の高速化や大容量化へのニーズに応える。
京セラは2017年10月18日、鹿児島県霧島市の国分工場に、新たに第4-1工場を建設すると発表した。投資総額は約56億円で、建築面積5561.88m2の鉄骨6階建て。操業開始は2018年10月の予定で、初年度の生産計画は約30億円だ。
新たに建設する第4-1工場では、半導体や液晶製造装置用ファインセラミック部品の生産能力を約2倍に高める。
近年、データ処理の高速化や大容量化へのニーズが高まっている。これを受けて、HDDからより高速のSSD(ソリッドステートドライブ)といった半導体メモリへの移行が進んでおり、半導体素子製造装置の需要も高まっている。また、スマートフォンやテレビ向けのFPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置の需要も増加している。
同社では、こうした市場要求の高まりに対応するため、ファインセラミック事業の強化を図る。
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