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ロボットの「触覚」をプリンテッドエレクトロニクスで実現CEATEC 2017

次世代プリンテッドエレクトロニクス技術研究組合は「CEATEC JAPAN 2017」で、プリンテッドエレクトロニクスによる高精度・高感度圧力センサーシートを披露。ロボットに装着して、接触による意思疎通のデモを行った。

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 次世代プリンテッドエレクトロニクス技術研究組合(JAPERA)は、「CEATEC JAPAN 2017」(2017年10月3〜6日、千葉県・幕張メッセ)に出展し、プリンテッドエレクトロニクスによる高精度・高感度圧力センサーシートを披露。ソフトバンクのコミュニケーションロボット「Pepper(ペッパー)」に装着して、接触による意思疎通のデモを行った。

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ペッパーに高精度・高感度圧力センサーシートを装着し肩もみによりコミュニケーションを図る様子。赤丸部分がセンサーシート(クリックで拡大)

高精度な印刷TFTアレイシートと各種センサーの組み合わせ

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センサーデバイスの断面構造(クリックで拡大)出典:JAPERA

 JAPERAは、プリンテッドエレクトロニクスの技術開発を行っており、フレキシブルデバイスの基盤となる高度TFTアレイ印刷製造技術の研究開発を推進。全印刷連続試作ラインによるフレキシブルTFTアレイシートの製造工程を確立している。このTFTアレイシートと感圧材料を組み合わせることで、アクティブマトリックス駆動のフレキシブル圧力センサーを製作。圧力分布測定の動作実証のアプリケーションとして開発したものの1つが「ロボットスキン」である。

 「ロボットスキン」は人型ロボットの両肩にこのアクティブマトリックス駆動のフレキシブル圧力センサーを装着するもの。肩を軽く触ったり、なでたり、もんだりする動作の強弱を認識し、それに対してロボットが反応する。強くたたくと「イタッ」と痛がる素振りを示す他、指先でトントンと触ると「えっ」と触られた肩の方向を振り返る。

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ロボットスキンの内部構造(クリックで拡大)A

 JAPERA説明員は「プリンテッドエレクトロニクスによる圧力センサーは低密度で感度もそれほどではないものは既にさまざまな領域で使われているが、高精度で高感度のものは用途開拓を進めている段階。ただ細かな領域の接触やその強弱が把握できることで、ロボットとのコミュニケーションだけではなくさまざまな領域で活用が期待できる」と今後の発展に期待を示している。

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画面下部が圧力センサーシート。上部がその圧力を測定した画面。強く押しているところが赤く表示。フレキシブルデバイスでも高精度で位置や強さが測定できる点が特徴だ(クリックで拡大)

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