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日立が子会社2社を統合してデジタルソリューション新会社を設立:製造マネジメントニュース
日立製作所は、グループ会社の米Hitachi Data Systemsとその子会社の米Pentahoを統合し、デジタルソリューションを提供する新会社「Hitachi Vantara」を発足した。データ活用ソリューションの販売、サポート、サービスなどを行う。
日立製作所(日立)は2017年9月20日、グループ会社の米Hitachi Data Systems(日立データシステムズ)とその子会社の米Pentahoを統合し、デジタルソリューションを提供する新会社「Hitachi Vantara(日立ヴァンタラ)」を発足すると発表した。
日立データシステムズは、日本国外でストレージの製造/販売、クラウドサービスの提供などを行っている。また、Pentahoは、ビッグデータアナリティクスソフトウェアの開発と提供を手掛けている。
今回日立は、グループの制御技術(OT)と情報技術(IT)の強みを最大限発揮し、デジタルソリューションの展開を加速するため、両社を統合する。これによってデジタル化による社会の変化に対応する。
新会社では、日立データシステムズが展開してきたストレージなどの情報インフラやソリューション、Pentahoのビッグデータアナリティクスを引き続き提供する。これに加え、日立が2016年5月に市場投入したIoTプラットフォーム「Lumada」の開発を推進する。本社はアメリカのカリフォルニア州サンタクララに置き、世界に130カ所以上の拠点を持つ。従業員数は約7000人。社名のVantaraは、“Vantage(見晴らしの良い場所、優位)”を元にした造語だ。
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