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パナソニックの自律移動ロボット向けライダー、2個のモーターで広角スキャン組み込み開発ニュース(2/2 ページ)

パナソニックが自律移動ロボット向けに開発した3次元距離計測センサー「3D LiDAR」は、2個のモーターを用いた独自構造により垂直方向60度、水平方向270度の広角スキャンを実現した。

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垂直方向のスキャン範囲、解像度を可変できる

 また、パナソニックの3D LiDARは、複数レーザー方式では難しい、スキャン範囲や解像度を可変させられる機能も有している。例えば、周囲に何もない時は広くスキャンし、何かが近づいてきたら解像度を高めて何があるかを分析するといったことが可能だ。「利用シーンに合わせて、スキャン範囲を広げたり、詳細にスキャンしたり、狭い範囲に絞って高速にスキャンしたりといったことを行える」(三好氏)という。

垂直方向のスキャン範囲、解像度を任意に設定できる
垂直方向のスキャン範囲、解像度を任意に設定できる(クリックで拡大) 出典:パナソニック

 さらに、日照環境下でも高精度な計測が可能であり、屋外を走行する自律移動ロボットにも適用できる。

 3D LiDARの仕様は以下の通り。スキャン範囲は、水平は270度で固定だが、垂直は0〜60度の間で変えられる。垂直解像度は1.5/3.0/7.5度の3種類から選択できる。計測距離範囲は0.5〜50m。フレームレートは5〜25fps。周囲照度は太陽光下に当たる10万ルクスまで。外形寸法は、高さ130×幅120×奥行き140mm。2018年1月からサンプル出荷を始める予定だ。

 価格については「自動車向けのような1個当たり100米ドル以下までの低コスト化はまだできていない。自律移動ロボットや、産業ロボットの安全柵替わりとなるセーフティ用途、昼夜問わず侵入方法によらない検知が可能なセキュリティ用途など、さまざまな用途へのカスタマイズによって、価格以上の顧客メリットを生み出していきたい」(パナソニック)としている。

自律走行ロボットに見立てたモックアップからのスキャン画面を見せ前方に転がっている角材のような障害物を認識できている 会見では自律走行ロボットに見立てたモックアップからのスキャン画面を見せた(左)。緑線で示した、モックアップの前方に転がっている角材のような障害物を認識できている(右)(クリックで拡大)

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