Cortex-M0マイコンの「IoT-Engine」開発キットを発売:組み込み開発ニュース
ユーシーテクノロジは、IoT標準プラットフォーム「IoT-Engine」に対応する開発キット「Nano120 IoT-Engine Starter Kit」を発売した。
ユーシーテクノロジは2017年7月31日、IoT(モノのインターネット)標準プラットフォーム「IoT-Engine」に対応する開発キット「Nano120 IoT-Engine Starter Kit」を発売した。価格(税別)は19万8000円となっている。
同開発キットは、Nuvoton Technology(ヌヴォトン)製の「Cortex-M0」マイコン「Nano120」を搭載するほか、IoT機器開発のための評価用ボード、ソフトウェアライブラリ、ソフトウェア開発環境、920MHz帯を用いる6LoWPANボーダールーターを備えている。ボーダールーターからWi-Fi経由でクラウドに接続することで、各種センサーとクラウドを連携させたIoT機器の迅速なアプリケーション開発が可能となる。
IoT-Engineは、オープンなIoT機器を開発するための標準プラットフォームで、トロンフォーラムが提唱する「アグリゲート・コンピューティング」のために規格化された。ヌヴォトンなど世界6カ国7社の半導体メーカーが賛同し、推進している。アグリゲート・コンピューティングでは、異なるメーカーのIoT-Engineが、クラウド連携環境「IoT-Aggregator」と接続することで、総体的に連動できるようになる。
ユーシーテクノロジは、東芝やルネサス エレクトロニクスのマイコンを採用したIoT-Engineの開発キットを発売している。今回のヌヴォトンのマイコンを含めて、さまざまなメーカーのIoT-Engine開発環境や関連製品を開発/販売し、アグリゲート・コンピューティングによるサービスやクラウド構築のコンサルティング業務なども提供していく。
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