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IoTシステムの品質確保に向け、指針検討のワーキンググループを発足:組み込み開発ニュース
情報処理推進機構は、IoT機器/システムの品質確保に向けた指針の検討を目的とする「つながる世界の品質指針検討ワーキング・グループ」を発足した。
情報処理推進機構(IPA)は2017年7月21日、IoT(モノのインターネット)機器/システムの品質確保に向けた指針の検討を目的とする「つながる世界の品質指針検討ワーキング・グループ」を発足した。
IPAでは2016年3月に、IoT製品やシステムの開発時に考慮すべきポイントを提示した「つながる世界の開発指針」を策定した。これに対して、今回発足したワーキンググループが示そうとする指針は、IoT機器/システムの品質確保に焦点を当てたものとなる。
IoT機器/システムの品質確保のためには、開発と並行して検証を実施する必要がある。そのため同グループでは、設計工程における品質確保に加え、テスト工程における検証/評価、さらにその管理についても検討する。
同グループの活動期間は9カ月とし、IoT機器/システムの設計レビューや検証評価、それらの管理についてのガイド類を整備し、「IoT製品・システムの品質確保ガイドブック(仮)」を作成する。作成したガイドブックは、政府のIoT政策への提案や産業界へも展開する予定だ。
現在、さまざまな産業分野でIoT機器や関連するシステム開発が進み、当初は接続を想定していなかった機器やシステムがネットワークにつながるようになった。その結果、セキュリティ上の課題や誤動作といった、接続によるさまざまな現象が発生しており、それが品質の確保を難しくしている要因の1つとなっている。
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