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ソラコムとIQPの買収、PFNへの大型投資に見る、日本発ベンチャーの新時代モノづくり総合版メルマガ 編集後記

IoTのおかげでいい感じに育ってると思います。

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 この記事は、2017年8月10日発行の「モノづくり総合版 メールマガジン」に掲載されたMONOist/EE Times Japan/EDN Japanの編集担当者による編集後記の転載です。


ソラコムとIQPの買収、PFNへの大型投資に見る、日本発ベンチャーの新時代

 8月に入ってから、私が取材で接することのあった日本のIoT(モノのインターネット)関連ベンチャー企業に関わる大きな発表案件が続きました。

 まずは2017年7月31日(米国時間)、GEがIQPの買収を発表しました。買収金額は4000万米ドル(約43億円)です。IQPは、ノンプログラミングでIoTアプリケーションを開発できるプラットフォーム「IQP」を展開していました。今回の買収により、IQPはGEの産業用IoTプラットフォーム「Predix」との連携を強化することになります。

 次に8月2日、KDDIがIoT通信プラットフォームを展開するソラコムの買収を発表しました。買収金額は非公開となっていますが、一部報道によれば約200億円とのことです。2015年9月からサービスを開始したソラコムは、優れた技術とビジネスモデルによって一気に業容を拡大していましたが、大手企業による買収という段階を迎えるのが想像以上に早かったこともあり話題になりました。

 そして8月4日、AIベンチャーとして知られるPreferred Networks(PFN)が、トヨタ自動車から約105億円もの追加出資を受けることを発表しました。これまでの発表では、NTTから約2億円、ファナックから約9億円、トヨタ自動車から約10億円の投資がありましたが、今回はまさに桁違いの投資になりました。PFNは独立性は維持するようですが、第三者として筆頭株主になるであろうトヨタ自動車との関係がより深くなることは確実です。

 MONOistでは「IoTがもたらす製造業の革新」という特集サイトを2016年6月から展開しています。特集サイトでの取材を重ねていく中で、既存事業のしがらみに縛られがちな大手〜中堅の国内製造業に対して、米国や欧州などのスピード感に対抗し得る力をもたらしてくれるのは、日本のベンチャー企業ではないかと感じていました。

 中でも注目していたのが、先述したIQP、ソラコム、PFNだったのです。

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