電動モビリティ開発と産業用ロボットの事業展開を強化、ヤマハ発動機が組織変更:製造マネジメントニュース
ヤマハ発動機が組織変更と人事異動を発表。電動モビリティの技術開発と商品開発機能の強化、事業拡大に伴うIM事業部の再編が主な目的となっている。
ヤマハ発動機は2017年7月15日、組織変更と人事異動を発表した。電動モビリティの技術開発と商品開発機能の強化、事業拡大に伴うIM事業部の再編が主な目的となっている。
電動モビリティ関連では、技術本部の組織変更を行う。電動二輪車の開発を手掛けてきた先進モビリティ開発部と、電動アシスト自転車「PAS」などを扱うビークル&ソリューション事業本部SPV事業部の第2開発部の電動二輪車開発機能を統合し、技術本部の傘下に「EM(エレクトリックモビリティ)開発統括部」として新設する。また、その傘下に「EM車両開発部」と「コンポーネント技術部」を新設する。
EM開発統括部長には、技術本部研究開発統括部長と先進モビリティ開発部長を兼任していた稲波純一氏が就く。今後は、技術本部研究開発統括部長とEM開発統括部のコンポーネント技術部の部長を兼任する。SPV事業部第2開発部長の小屋孝男氏は、EM開発統括部のEM車両開発部長に就任する。
EM開発統括部の新設に併せて、ビークル&ソリューション事業本部SPV事業部の第1開発部は「開発部」に名称変更される。
この他、既存の二輪車/四輪車に該当しない新しいパーソナルモビリティ(NPM)の開発および商品化のスピードアップを目的に2016年7月に新設されたNPM事業統括部の部長には、PMビジネス部長と兼任する形で花村直己氏が就任する。
IM事業部のロボットビジネス部がFA統括部へ
表面実装機を主力製品としてきたIM事業部については、2016年10月発表の統合制御型ロボットシステム「Advanced Robotics Automation Platform」をはじめとする産業用ロボット事業の強化に合わせて、傘下に「SMT統括部」と「FA統括部」を新設する。
SMT統括部には以下の部署を名称変更して傘下に置く。マウンター第1技術部は「先行開発部」、マウンター第2技術部は「商品開発部」、マウンター第1営業部は「国内営業部」、マウンター第2営業部は「海外営業部」となる。
FA統括部では、これまでのロボットビジネス部を「営業部」と「開発部」に分割して傘下に置く。
IM事業部長の太田裕之氏は、同職とともにIM事業部のSMT統括部長、品質保証部長を兼任する。FA統括部長には、ロボットビジネス部長の村松啓且氏が就く。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ヤマハ発動機の戦略拠点、徹底した製販一体化で短納期化を実現
ヤマハ発動機は、表面実装機や産業用ロボットの開発、製造、販売を行う「新浜松IM事業所」を完成。新拠点を軸に製販一体化を強化しIM事業部の売上高600億円、利益率20%の目標達成を目指す。 - 生産ラインのロボットを一括コントロール、競合他社製品も制御可能
ヤマハ発動機は自動化生産ラインを低コスト、短期間で構築可能とし、インダストリー4.0などのIoT活用への対応力を高めた統合制御型ロボットシステムを開発。2016年12月1日から販売を開始する。 - 2つの「YAMAHA」がデザイン交流する理由――両デザイン部門トップに聞く
楽器のヤマハが乗り物、乗り物のヤマハ発動機が楽器という形で、それぞれのデザイン部門がアイテムを交換してデザインする「project AH A MAY(プロジェクト アーメイ)」が話題になっている。両社はなぜこのような形でデザイン交流を始めたのだろうか。両デザイン部門のトップに話を聞いた。 - 次の20年へ、電動アシスト自転車が迎える「第二の夜明け」
1993年に世界初の電動アシスト自転車「PAS」を発売したヤマハ発動機。この電動アシスト自転車という革新製品はいかにして生まれ、約20年が経過したこれからどのような進化を遂げようとしているのか。小寺信良氏が探る。 - ロッシを目指すヤマハ発動機のバイク運転ロボット、開発は第2段階へ
ヤマハ発動機は、ヒト型自律ライディングロボット「MOTOBOT(モトボット)」開発の第2フェーズ始動に伴い、現在の研究パートナーである米国の研究機関SRIインターナショナルと共同開発を継続することで合意。「2016 International CES」の会場内で、両社の担当者がMOTOBOTの開発内容について説明する予定だ。 - 日立ハイテクが実装機事業から撤退、ヤマハ発動機に資産を譲渡
日立ハイテクノロジーズ(日立ハイテク)が表面実装機事業から撤退すると発表した。併せて、表面実装機事業の資産をヤマハ発動機に譲渡することも明らかにした。譲渡金額は公表していない。