NXPとエレクトロビットが提携、自動運転コンピュータと開発ツールを融合:自動運転技術
NXPとエレクトロビットは、自動運転システム向けの新しい開発プラットフォームの実現に向けて提携する。NXPの自動運転用コンピュータ「BlueBox」とエレクトロビットのオープンプラットフォームのソフトウェア開発ツールを組み合わせる。
NXP Semiconductors(NXP)とElektrobit(エレクトロビット)は2017年6月22日、自動運転システム向けの新しい開発プラットフォームの実現に向けて提携すると発表した。NXPの自動運転用コンピュータ「BlueBox」とエレクトロビットのオープンプラットフォームのソフトウェア開発ツールを組み合わせることにより、複数のさまざまなセンサーから得られるデータのリアルタイム処理やデータフュージョンを行い、車両の周囲360度の環境認識を実現する。
NXPが6月20〜21日に米国カリフォルニア州サンノゼで開催したイベント「NXP FTF Connects」では、両社の製品を組み合わせて開発した、自動運転によるバレーパーキングのデモンストレーションを実施した。
自動運転機能を市場投入するにあたって、複数のセンサーから得られるデータを確実に高速で転送することや、ソフトウェア開発の迅速化、他社との差別化などが課題になっている。両社が協力することにより、自動車メーカーやティア1サプライヤーの開発者がビルトインアプリケーションを備えたハードウェアとソフトウェアの開発と、アプリケーションの迅速な開発に必要なパッケージのサポートが可能になるとしている。
エレクトロビットのハードウェア非依存のソフトウェアフレームワーク「EB robinos」は、さまざまな運転支援機能向けにオープンインタフェースとソフトウェアモジュールを備えている。機能安全とエラー管理を統合している。環境認識とパスプランニング(運転計画)を可能にする人工知能(AI)技術も含まれる。
NXPのBlueBoxは、ミリ波レーダーや車載カメラ、ライダー、V2Xモジュールなどからの情報を統合して自動運転に必要な認識・判断・操作を行うもの。40W未満の低消費電力で、アクチュエーターを制御するシステムとも容易に接続できる。BlueBoxの一部としてEB robinosを提供する計画もあるとしている。
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