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留守番電話のメッセージを文字化する、音声認識エンジンを発売:組み込み開発ニュース
アドバンスト・メディアは、録音メッセージを文字化する留守番電話専用の音声認識エンジンを発売した。留守番電話に特化した言語モデルをディープラーニング技術によって学習させたもので、認識率が向上している。
アドバンスト・メディアは2017年6月12日、録音メッセージを文字化する留守番電話専用の音声認識エンジンを発売した。同社は今後、主に通信キャリアやMVNO(仮想移動体通信事業者)などを対象に販売を進める。
同認識エンジンは、電話独自のノイズや周辺環境に対応した電話回線専用の音響チューニングを施し、留守番電話に特化した言語モデルをディープラーニング技術によって学習させた。これにより認識率が向上し、従来の電話用音声認識エンジンと比べてエラー改善率が10%となった。
同社の音声認識開発キット「AmiVoice SDK」を使った組み込み開発や、その他の独自の電話サービスとの連携も可能で、既に各種の留守番電話サービスに採用されている。
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