ニュース
ホンダの工場がランサムウェアの被害に、狙われたのは生産ライン制御のPC:産業制御システムのセキュリティ
ホンダの国内外の生産拠点が2017年6月18日、ランサムウェアによる攻撃を受けた。生産ラインを制御するシステムを扱うPCが被害に遭い、狭山工場(埼玉県狭山市)は6月19日に稼働を停止した。
ホンダは、国内外の生産拠点が2017年6月18日にランサムウェアによる攻撃を受けたことを明らかにした。生産ラインを制御するシステムを扱うPCが被害に遭い、狭山工場(埼玉県狭山市)は6月19日に稼働を停止した。翌日の6月20日には生産を再開している。狭山工場以外の拠点に関しては被害を確認中だという。
狭山工場は、「ステップワゴン」や「オデッセイ」「ジェイド」「レジェンド」「アコード」「フリード」を生産している。PCのどのような脆弱(ぜいじゃく)性がターゲットになったかについては、現在調査中だとしている。2017年5月にランサムウェア「WannaCry」が世界的に流行したことを受けて、ホンダでは社員に対して注意喚起するなど対策を講じてきたが、古いPCの代替は進んでいなかった。今後の対策については調整を進めている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- PLCが人質に取られて脅迫される時代へ、IoTがもたらす産業機器の危機
JPCERT コーディネーションセンターと経済産業省は「制御システムセキュリティカンファレンス」を開催。高度化が進む、制御システムへの攻撃の事例を紹介した。 - 「つながる工場」は悪意もつなぐ、防ぐにはセキュリティ対策が必須
トレンドマイクロは「SFE2017」において、スマート工場に必須となるセキュリティ対策の価値について訴求。スマート工場実現時のシステムをモデルとして、サイバー攻撃のデモを行った。 - 狙われる工場や自動車、トレンドマイクロが業種別セキュリティを展開
トレンドマイクロはIoTセキュリティにおける業種別ソリューションを強化する。主に自動車向け、工場向け、家庭向けの3分野で重点的な取り組みを行う。 - オープンソースの採用広がる車載ソフトは「脆弱性も管理すべき」
Black Duck Software CEOのルー・シップリー(Lou Shipley)氏が「自動車業界におけるオープンソースソフトウェア(OSS)の管理と安全確保」について説明。製造業の中でも、ソフトウェア規模の増加が著しい自動車でのOSS採用が拡大しており、「OSSに含まれる脆弱性についてもしっかり管理しなければならない」(同氏)と主張した。 - IoTセキュリティを担当者やベンダーに丸投げするな
人ごとだと思っていませんか。