体圧検知センサーの半身版を発売、胴体部分の検査に対応:医療機器ニュース
住友理工は、体圧検知センサー「SRソフトビジョン」シリーズに、両肩から腰までの胴体部分をカバーする「半身版」を追加した。800ポイントの測定点を持ち、圧力の分布を測定・可視化できる。
住友理工は2017年6月1日、体圧検知センサー「SRソフトビジョン」シリーズに、両肩から腰までの胴体部分をカバーする「半身版」を追加した。税別価格は49万8000円で、「全身版」に比べて20万円安く、コストパフォーマンスを高めた。
SRソフトビジョンシリーズは、圧力の分布を測定・可視化できるシート状センサー。同社独自の導電性ゴムによる「スマートラバー(SR)センサー」技術を応用している。柔らかい素材で構成され、伸縮性に優れて断線しにくく、体に直接触れても違和感がない。客観的なデータから体圧を「見える化」でき、医療や介護の現場での床ずれリスクの管理やリハビリ効果の測定などに活用されている。
今回発売された半身版の測定点は800ポイントで、頭から足先まで全身の圧力を可視化する全身版の半分となる。重さは全身版の半分の2kg、サイズは約半分の長さ(1050×1090mm、感圧エリア900×500mm)で、持ち運びが容易になった。
表示用ソフトウェアは、全身版と同様に見やすいカラー表示で、圧力の高いところを赤色、低いところを青色で表示する。圧力分布状態がリアルタイムに把握できるため、利用者や家族に分かりやすく説明できる。他に、数値表示/面圧中心表示/静止画撮影/動画撮影や、計測した圧力分布状態に合わせて最も見やすい表示になるよう自動で調節するオートレンジなどの機能も備えた。
同社では、医療や介護の現場に加え、家具・寝具店における寝具やソファ(座面)の選定、特定の条件下での体位の研究などにも活用できるとしている。
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