効率化のための「派生開発」なのに手戻りが多い理由とは?:ESEC2017&IoT/M2M展 開催直前情報
横河ディジタルコンピュータ、アートシステム、DTSの3社の組み込み関連事業を統合して2017年4月1日にスタートしたDTSインサイトが、「第20回 組込みシステム開発技術展」に出展する。課題が多く発生する「派生開発」にフォーカスした提案を行う。
2017年5月10〜12日の3日間、組み込みシステム開発に必要なハードウェア/ソフトウェア/コンポーネントから開発環境までが一堂に集結する「第20回 組込みシステム開発技術展(以下、ESEC2017)」および、IoT(モノのインターネット)やM2M(Machine to Machine)システムを構築するための無線通信技術やセンサー、アプリケーションが一堂に会する「第6回 IoT/M2M展」が開催される。
ESEC2017およびIoT/M2M展の開催に先立ち、アイティメディアが運営する組み込み/エレクトロニクス関連メディア「MONOist」「EE Times Japan」「EDN Japan」では特設ページをオープンし、来場予定者や来場検討されている方々に向け、注目企業の見どころ情報を開催直前までお届けしていく。また、会期中・会期後も速報やレポート記事を多数掲載していく。
今回紹介するのは、横河ディジタルコンピュータ、アートシステム、DTSの3社の組み込み関連事業を統合して2017年4月1日にスタートしたDTSインサイトだ。
これまで各社の得意分野において、車載分野や組み込み分野の開発ツールやシステム・ハードウェア・ファームウェア開発、医療分野における計測制御システム、受託開発などでビジネスをサポートしてきた。社名変更を経ても、幅広いサービスで高付加価値のソリューションを提供していく。
「派生開発」がうまくいかない理由とは
近年、組み込みソフトウェア開発では、特定のベースラインから改良して開発の効率化を図る「派生開発」が主流になりつつある。しかし「思ったように効率が上がらない」「以前修正した不具合やバグが再発して手戻りが発生」などの問題が起きる。
その要因として、既存のコードの仕様に気付かず新しい仕様に変更してしまい、仕様の干渉が発生することが考えられる。派生開発では、ソフトウェア同士の関係を把握し、変更が影響する範囲の検証を行うことが求められる。
DTSインサイトは、こうした課題解決に向けて、ソフトウェアの構造と影響度の効率的な把握にフォーカスした派生開発に向けたツールを開発。同社ブースでデモンストレーションを実施する。実際の操作や分析結果を確認することができる。
今後、組み込みソフトウェアの多機能化が進むにつれて品質の重要性が増していく。同社は、ソフトウェア開発プロセスの標準規格や高度な検証技術の導入に加えて、さまざまなツールを採用して属人性の排除も進めていく必要があるとしている。
第20回 組込みシステム開発技術展(ESEC2017)&第6回 IoT/M2M展
会期: | 2017年5月10日(水)〜12日(金) |
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時間: | 10:00〜18:00(12日(金)のみ17:00に終了) |
会場: | 東京ビッグサイト |
DTSインサイト ブースNo.: | 西展示棟 1F/西4-74 |
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