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IoT製品開発の勘所、留意すべき15項目とは組み込み開発ニュース

情報処理推進機構は、IoT製品やサービスを開発するポイントを紹介した報告書「つながる世界の利用時の品質〜IoT時代の安全と使いやすさを実現する設計〜」を公開した。具体的な事例から課題を抽出・分類している。

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 情報処理推進機構は2017年3月30日、IoT(モノのインターネット)製品やサービスを開発するポイントを紹介した報告書「つながる世界の利用時の品質〜IoT時代の安全と使いやすさを実現する設計〜」を公開した。

 同報告書は、人間中心設計推進機構と連携してまとめられた。ユーザーの視点で「利用時の品質」に取り組むことの重要性を示すとともに、26件の事例から課題を抽出・分類し、ソフトウェア開発者が留意すべき15項目を紹介。マーケティングやデザインの担当者とソフトウェア開発者が課題認識を共有し、協力して製品開発に取り組む目的で活用されることを想定している。

 具体的には、家電・自動車・モバイル製品などを対象に「利用時の品質」を考慮しなかったために発生した失敗事例と、考慮したことによる成功事例を26件収集・整理し、「利用時の品質」を考慮することの重要性を例示した。

 次に、収集した26件の事例について、ユーザーエクスペリエンスを考慮して製品やサービスの開発に携わる専門家を交えて分析。ソフトウェア開発者が実際に感じている課題を抽出し、「開発に関わる組織文化の課題」「ユーザーや利用環境の把握・想定に関する課題」「利用時の品質の設計に関する課題」「ユーザーとのコミュニケーションに関する課題」の4通りに分類した。さらに、分類した課題から対策の方向性を導き出し、利用時の品質向上のために留意すべき15項目と、それらの対策として検討すべき項目をまとめた(表1)。

区分 視点
組織文化 視点1 つながる世界の利用時の品質を意識する
視点2 他部門と連携して取り組む文化を作る
視点3 自社や顧客の責任者の意識を変える
視点4 利用時の品質向上に関わる人材を育成する
把握・分析 視点5 ユーザの特性や経験、文化、利用環境を考慮する
視点6 ユーザ経験を収集・分析・評価する
視点7 間接・受動的なユーザやプライバシーにも配慮する
視点8 利用状況や利用環境の変化の影響を考慮する
設計 視点9 企画・設計段階からユーザを巻き込む
視点10 ユーザを安全な操作に導く設計をする
視点11 第三者に機能や情報を使わせない設計をする
視点12 操作結果やメッセージを確実に伝える設計をする
保守・運用 視点13 ユーザや関係者からフィードバックを得る仕組みを作る
視点14 知見を開発時及び出荷後の利用時の品質向上に活用する
視点15 つながるリスクの周知と安全設定の仕組みを作る
表1 利用時の品質向上のための留意すべき15の視点

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