UHS-III規格を発表、SDメモリーカードの転送速度が最大で毎秒624Mバイトに:組み込み開発ニュース
SDアソシエーションは、SDメモリーカード転送速度を最大で624Mバイト/秒に倍速化する、UHS-III規格を発表した。速度が向上したことで、無線通信用に作成された大量のデータの移動が容易になる。
SDアソシエーションは2017年2月22日、SDメモリーカード転送速度を最大で624Mバイト/秒に倍速化する、UHS-III規格を発表した。速度が向上したことで、3D/360度ドローンカメラ、4K/8K動画、SDXCやSDHCメモリカード上で無線通信用に作成された大量のデータの移動が容易になる。
UHS(Ultra High Speed)は、2010年6月に発表されたインタフェース規格。当初のUHS-Iは最大104Mバイト/秒のバスインタフェーススピードを提供するが、UHS-IIは3倍の312Mバイト/秒、新規格のUHS-IIIはUHS-IIの2倍の速度を提供する。
UHSバスインタフェースはより高速でコンテンツを処理するが、メモリカードの容量が増えることで、ユーザーは最新のイメージングデバイス上でさらに多くの写真撮影や動画機能を利用できる。下位互換性を備えており、UHS-IIIバスインタフェースを持つ機器は市場に現存するSDメモリーカードに対応する。
また、UHS-III高速バスインタフェース信号は、UHS-IIで導入されたSDメモリーカードピンの2列目を利用する。この最新機能は、フルサイズのSDHC/SDXCカードと、microSDHC/microSDXCカードでも利用できる。
UHS-IIとUHS-IIIの物理仕様変更はPHYのみで、カードのサイズや形状に変更はない。既存のUHS-II対応製品は、比較的容易にUHS-IIIへアップグレードできる。
なお、同社はUHS-III SDメモリーカードを示すロゴマークを発表した。ロゴマークから、最適性能のSDメモリーカードと推奨デバイスを知ることができる。
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