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会話の難易度を脳血流量から判定する手法を提案ロボット開発ニュース

国際電気通信基礎技術研究所は、会話の難易度を脳血流量から判定する手法を提案した。今後、この提案手法を拡張することで、ロボットと対話することによる脳の活性化が期待される。

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 国際電気通信基礎技術研究所は2017年2月3日、会話の難易度を脳血流量から判定する手法を提案したことを発表した。同研究は、内閣府総合科学技術・イノベーション会議が主導する革新的研究開発推進プログラムの一環として行われ、同研究所の石黒浩氏、住岡英信氏らのグループによるもの。成果は同日、瑞オンライン科学雑誌「Frontiers in Human Neuroscience」に掲載された。

 近赤外線分光装置によって得られる脳血流量は、聞いている人にとって話題が難しいほど上昇することが知られている。同研究所では難易度の異なる話題を聞いている際の脳血流量データから、その難易度に応じた脳血流量の変化が明確に識別できるようにデータ処理を施すことで、実際に難しい話題を聞いているかどうかを評価できる方法を提案した。

 実験ではワーキングメモリを測るため、n-back課題を異なる難易度で28人の被験者に取り組んでもらった。その結果、既存手法の精度が最高で約67%であるのに対して、今回の提案手法では約75%の精度を示した。また、脳血流量変化の性差を考慮し、男女別に評価した結果は80%を超える精度となった。

 今後、この提案手法を拡張することで、人が実際にロボットから聞いている話を難しく考えているかどうかを評価することを目指す。これにより対話ロボットは相手が難しいと考える話題を選択できるようになり、ロボットと対話することによる脳の活性化が期待される。

 また、話に対する脳の活性化は、人が積極的に話を聞こうとしていることを表している可能性があるため、プレゼンテーションなどがどれほど興味を持って聞いてもらえたかを判定することなどへの応用も期待される。

 これまで高齢者が人型の対話ロボットとの会話を好むことは分かっていたが、話題の内容が高齢者の脳を活性化させているかどうかは分かっておらず、脳の健康に対して効果的な会話を実現するためには、脳の活動状態の評価が必要だとされていた。

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提案手法と従来手法の平均予測精度の比較

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