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デンソーがITとモノづくりのデジタル革新に向け組織変更、FA事業部も新設製造マネジメントニュース

デンソーは2017年4月1日付で行う組織と経営体制の変更について発表した。全社を横断して、IT、モノづくり開発プロセス、サービスビジネスなどにおけるデジタル革新を推進する組織を設置し、FAやコネクティッドサービスなどの新たな注力分野を担当する部署を新設する。

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 デンソーは2017年2月20日、同年4月1日付で行う組織と経営体制の変更について発表した。全社を横断して、IT、モノづくり開発プロセス、サービスビジネスなどにおけるデジタル革新を推進する組織を設置し、FA(ファクトリーオートメーション)や、つながるクルマなどで利用されるコネクティッドサービスなど、新たな注力分野を担当する部署を新設する。

 デジタル革新では、全社の機能、業務を横断する情報システムの次世代化を加速することを狙い、現行の「コーポレートセンター 情報企画部」を、全社付の「情報システム部」として再編する。設計から生産準備まで、開発業務プロセスの改革をデジタル化によって加速するため「EDT(Engineering Digital Transformation)推進部」を新たに設ける。全社共通のIoT(モノのインターネット)基盤も構築し、これを活用したサービス分野でのデジタルビジネスの企画開発力を強化するため、技術開発センターに「デジタルイノベーション室」を新設する。

 新たな注力分野を担当する部署は2つ設置する。1つは、FA関連事業の事業領域拡大と成長を狙う「FA事業部」。もう1つは、コネクティッドサービスの事業化、市場投入に関わる経営資源を集約して、営業グループに新設する「コネクティッドサービス事業推進部」である。なお、従来のサービス部は役割をより明確に表すために、カスタマーサービス部へ名称変更する。

 これらの他、

  • 市販事業戦略立案のグローバルマザー機能として「アフターマーケット事業部」を「営業グループ 市販事業統括部」に再編
  • 事業化加速を狙い「新事業推進部」を全社付とする
  • 要素技術開発面でのシナジー最大化を狙い「フリート事業部」をサーマルシステム事業グループに移管し「フリートエアコンディショニング事業部」として再編
  • 多様な働き方の実現を後押しする各種施策の立案や実行、オフィス、工場のデジタル化や、開発業務プロセスの改革を支える、仕組み、ツールの整備を推進する「働き方改革室」を経営企画部に新設

などを予定している。

 新経営体制では、経営と執行の分離、執行役員の改選および役員担当の時期変更を行う。デンソーの取締役数は、2017年4月1日付では13人だが、2017年6月の定時株主総会では4人が退任し9人体制となる。9人のうち6人が代表取締役で、取締役は経営機能を担うコーポレートセンター担当役員のみ、残り2人が社外取締役という構成になる。これにより、経営と執行を分離し、執行スピードの迅速化、取締役会での全社戦略議論の活性化を図る。

 これまで執行役員の改選は株主総会日に行っていたが、2017年度以降は、執行責任の適正化と明確化を図るため、事業年度の区切りである4月に改選する。

 また、「高度な専門性を持つ人材は企業の競争力の源泉」という考え方に基づき、極めて高度な専門性により自らの専門領域をけん引し、新しい価値を社会に提供できる人材を「エグゼクティブフェロー」(役員待遇)として処遇する制度を導入する。2017年4月1日付で、電子基盤技術統括部 技監の村山浩之氏、常務役員 欧州技術担当の中川雅人氏、エレクトリックコンポーネント事業部長 理事の石川博章氏の3人が、エグゼクティブフェローに就任する。

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