ニュース
重機のようにロボットを操縦できるコックピット型コントローラー:ロボット開発ニュース
アスラテックは、建設機械操縦用人型ロボット向けの新しいコックピット型コントローラーの開発に協力したと発表した。同社のソフトウェアと回路基板を搭載した同コントローラーは、ショベル車のコックピットを改造したもので、直感的な操縦ができる。
アスラテックは2017年1月30日、建設機械操縦用人型ロボット「DOKA ROBO(ドカ ロボ)」向けの新しいコックピット型コントローラーの開発に協力したことを発表した。カナモト、KGフローテクノ、富士建が共同で開発を進めているコクピット型コントローラーに、アスラテックが開発したソフトウェアと回路基板が採用された。
DOKA ROBOは、油圧ショベルなどの建設機械に乗せて、遠隔地から操縦できるロボット。災害時の危険地域など、人が入れない場所でも作業が可能だ。新たに開発されたコックピット型コントローラーは、実物の大型パワーショベルのコックピットを操縦装置として改造したもので、普段から重機を扱う操縦者が直感的に利用できる。DOKA ROBO本体とともにワゴン車で運ぶことができ、可搬性にも優れている。
DOKA ROBOの制御には、同社のロボット制御システム「V-Sido」が採用され、プロポ型コントローラーやVR HMD(ヘッドマウントディスプレイ)など、さまざまな方法で操縦できる。
これまでDOKA ROBOの操縦装置には、レバーやボタンなどを備えたプロポ型の専用筐体やVRが使われていた。小型で安価に製造できるが、建設機械の操縦に携わるオペレータはそれらの操作に慣れておらず、本来の技術が発揮できないことがあった。
関連記事
- アスラテックの「V-Sido OS」が建設機械操作ロボットの実現をサポート
国土交通省は、公募を行っていた「次世代社会インフラ用ロボット技術・ロボットシステム(災害応急復旧技術)」の「現場検証対象技術」が決定したと発表した。 - ソフトバンクのロボット事業、本命は「Pepper」ではなく「V-Sido OS」か!?
先日のソフトバンクの発表に続き、同グループ会社のアスラテックが「新規ロボット事業」に関する記者説明会を開催。ロボット制御ソフトウェア「V-Sido OS」を主軸とする同社の戦略・展望を、当日の発表内容とチーフロボットクリエーターである吉崎航氏のコメントを交えて紹介する。 - 世界ロボティクス関連市場予測、2020年に国内市場は2.3倍に
IDC Japanは、世界ロボティクス関連市場予測を発表した。世界のロボティクス関連市場は2020年には2016年の2倍以上、アジア太平洋地域が市場の3分の2以上を占めると予測。国内市場は2015年の2.3倍に拡大すると予測している。 - 音響通信制御ロボットによる外国語の劇場案内サービスを開始
明治座、シャープ、リコー、エヴィクサーは、コミュニケ―ションロボットによるガイドサービスを明治座館内で開始する。「人の耳には聞こえない音」をロボットが取得し、公演の内容や館内設備を観光客に外国語で案内するサービスとなる。 - レジ作業時間を短縮する完全自動セルフレジ機の実証実験を開始
パナソニックとローソンは、次世代型コンビニエンスストア「ローソンパナソニック前店」で、完全自動セルフレジ機「レジロボ」の実証実験を開始した。2017年2月には、電子タグを導入した実証実験を実施する予定だ。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.