自走式双腕ロボット、研究所などの実験作業を自動化:ロボデックス
日立ハイテクノロジーズは「第1回ロボデックス」において、日立製作所などが開発した自律走行装置「HiMoveRO」とカワダロボティクス製双腕ロボット「NEXTAGE」を組み合わせた、自走式双腕ロボットをデモした。
日立ハイテクノロジーズは「第1回ロボデックス」(2017年1月18〜20日、東京ビッグサイト)において、日立製作所などが開発した自律走行装置「HiMoveRO」とカワダロボティクス製双腕ロボット「NEXTAGE」を組み合わせた、自走式双腕ロボットをデモした。
人の作業の汎用性をカバー
自律走行装置「HiMoveRO」は産業用ロボットを自律走行させるための無人搬送車(AGV)である。産業用ロボットを自律走行させることで作業範囲を広げ、1台で複数の作業を行えるため、生産性の向上を図ることができる。
「HiMoveRO」は、レーザー距離センサーを搭載しており、周囲の情報を取得して電子地図を自動作成する。これにより走行ルートを設定し、専用のレールや走行ガイド、マーカーの設置などの必要がなく、自律的な走行が可能。設定した走行ルートと誤差が生じた場合には、電子地図とマッチングさせて自己位置を自動で認識し、補正しながら走行する。独自技術を活用し誤差±10mm以内という高い精度で目的地に停止させられるという。
走行方式は二輪速度差方式で走行速度は最大で時速3.6km、通常は時速1.8km。鉛バッテリーを搭載しており手動交換による充電方式を採用している。オプションとしてクリーンルーム対応なども可能だ。
会場では、この「HiMoveRO」にカワダロボティクスの双腕ロボット「NEXTAGE」を搭載。研究ラボ内で、ロボットが自律的に走行しながら、冷蔵庫から試薬を取り出し、実験を行うというデモを行った。ブース担当者は「実際に実験作業の自動化を実現するために研究機関などの引き合いは出ている」という。販売は2017年4月を予定している、価格は目安として2000万円程度になる見込みだという。
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