ボクセルデータ細線化など追加したデータ可視化ソフトウェア新版を発売:メカ設計ニュース
サイバネットシステムは、データ可視化ソフトウェア「MicroAVS」の新バージョンVer.20を発売した。データの読み込みが容易になり、データ出力や可視化機能を強化した。
サイバネットシステムは2016年12月27日、データ可視化ソフトウェア「MicroAVS(マイクロエーブイエス)」の新バージョンVer.20の販売を開始した。価格は、「MicroAVS Standard」が12万8000円、「MicroAVS Professional」が17万8000円となる(初年度の保守料を含む)。
MicroAVSは、アイコン操作で数値データを可視化するソフトウェア。実験/計測データやシミュレーション解析データを、2次元/3次元画像や動画で表示でき、材料、気象、環境、建築、土木、天文、宇宙などの幅広い研究分野で活用されている。新バージョンでは、データの読み込みが容易になり、データ出力や可視化機能が強化された。
新たな入力機能では、xlsx、xls、csvといった同一形式の連番Excelファイルを1つの時系列データとしてMicroAVSに読み込ませることが可能になった。対象ファイルやデータの並び方などを指定するだけで、MicroAVSが直接数値データを読み込む。この時に自動作成されるファイルを使えば、以降の読み込みがさらに簡素化する。連番ファイルだけでなく、1つのシート内に全ステップのデータが記録されている形式の読み込みにも対応。読み込み後にMicroAVS上の再生ボタンを押せば、時間による変化を自動的に可視化する。
可視化機能には、ボクセル(立方体)データ細線化機能を追加した。材料分野における形態評価で重要な指針となるボクセルデータに対して細線化処理をし、残ったセルに対して連結数の計算結果をセルの値として色分け表示する。細線化と連結数の結果は、テキスト出力できる。
色情報を含むSTLおよびPLY形式データの入力にも対応する。さらに、鳥瞰(ちょうかん)図、等数値面、領域面、変形図などの可視化形状をカラーPLY形式で出力する機能が追加され、3Dプリンタなどに色付きの形状を渡せるようになった。
同ソフトウェアの新規購入者には保守サービスがつき、技術サポートを電子メールで受けることができる。また、初心者から上級者まで幅広く対応する完全マニュアルも利用できる。
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