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動き始めた「IoT-Engine」、「Smart Analog」との連携も:2016 TRON Symposium(3/3 ページ)
「2016 TRON Symposium−TRONSHOW−」の展示会場に特設された「IoT-Engineパビリオン」では、実際に動作する「IoT-Engine」を使ったデモンストレーションが披露された。
数十種類のセンサーと接続可能な「Smart Analog」ボード
明光電子は、IoT-Engine用の評価ボードに接続可能な、「Smart Analog」搭載のArduino I/F互換ボードを用いたデモを実施した。
このボードは、アナログ回路をプログラマブルに設定できるSmart Analogによって、さまざまなセンサーシールドに仕立てることができる。展示では、温度、超音波、動体検知、照度、加速度、ホール素子、電流、ロードセルという8種類のセンサーに対応できるとともに、これらのセンサーの情報をタブレット端末で確認できることを示した。
明光電子によれば数十種類のセンサーとの接続検証済みだという。
また、「IoT-Engine ショーケース」では、Imagination Technologiesのプロセッサコア「MIPS」を搭載するMicrochip Technologyのマイコン「PIC32MZ」を用いたIoT-Engineによるデモも実施された。
このデモでは、オープンソースのハイパーバイザー「prpl」上に組み込んだμT-kernel 2.0で2個のLEDの点灯表示を制御しつつ、prplのAPIによって1個のLEDの点灯表示を直接制御する内容になっていた。
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