ニュース
産業機械の故障予測を可能にする故障予測パッケージを発売:製造ITニュース
東芝情報システムは、ユーザーの持つさまざまなデータを機械学習を活用して分析する「分析・予測支援サービス」の機能を拡充した。異常検知機能を備えた「故障予測パッケージ」を2016年12月より提供開始する。
東芝情報システムは2016年11月7日、ユーザーの持つさまざまなデータを機械学習を活用して分析する「分析・予測支援サービス」の機能を拡充したと発表した。故障発生パターン検知に対応し、故障の少ない産業機械でも故障を予測できる。同機能を備えた「故障予測パッケージ(異常検知機能)」の月額使用料は40万円で、同年12月の提供開始を予定している。
同社は、既存のデータを活用して将来予測を行う分析・予測支援サービスを展開している。同サービスでは、各種センサーから収集したデータを分析し、故障予測モデルの生成・管理・故障予測判定を行うソフトウェアとして、故障予測パッケージを提供している。
今回、この故障予測パッケージの機能を拡充し、新たに異常検知機能を追加した。同機能は、通常時の範囲から大きく外れたデータを検出し、将来起こり得る故障を予測する。一般市場品など、故障が少ない製品の状態監視などに利用できる。
製造業では、機械の稼働率が業績に大きく影響する。産業機械は故障が発生すると生産性が低下し、売り上げ減少やメンテナンス費用の増大などのリスクにつながる。そのため、故障発生が少ない機械でも故障予測を行いたいというニーズが多かった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- “妹”も生まれる「地平アイこ」、誕生の秘密
東芝の開発したコミュニケーションロボット「地平アイこ」(ちひらあいこ)。自然さにこだわり、展示会では手話も披露した。産業用ロボットは以前から手掛ける同社が、なぜコミュニケーションロボットの事業化を目指すのか。 - 東芝やキヤノンが優位、微細加工技術の「ナノインプリント」
数十nm単位の微細加工に適した技術「ナノインプリント」。ある種の印刷技術を使って樹脂表面などに微細なパターンを転写する米国の大学発の先進技術だ。同技術の特許出願状況を調査したパテント・リザルトによれば、強い特許を持つ上位5社の中に、日本企業として東芝、キヤノン、富士フイルムが入った。 - NEDOの「予測」を8年も早く達成、東芝の住宅用太陽電池
東芝がモジュール変換効率20.1%の住宅向け太陽電池の販売を開始する。今後、年間100MW以上を販売していく見込みだ。 - 東芝が「SCiB」を車載用に展開、2次利用による価格低減も視野
- 韓国に負けたのか日本企業、燃料電池で東芝とパナが健闘
家庭の据え置き用途、燃料電池車、携帯型用途……。燃料電池は発電効率が高い他、燃焼ガスの発生が少なく発電技術だ。動作音が静かであることも他の発電技術と比較して有利だ。燃料電池の研究開発は米国で始まり、日本と米国を中心に実用化が進んでいる。では特許戦略では日本は優位にあるのか。