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20年前から取り組む企業が語る「今までのIoT」と「これからのIoT」製造業×IoT キーマンインタビュー(3/3 ページ)

ビル制御などでグローバルでは大きな実績を持つフランスのシュナイダーエレクトリックは約20年前から、現在のIoTに当たる取り組みを進めている。過去の取り組みに対し、現在のIoTは一体どのような点が異なり、どういう価値を新たに生むのだろうか。シュナイダーエレクトリックのエグゼクティブバイスプレジデント IoT&デジタルトランスフォーメーション担当のシェリル・ペルドカット氏に話を聞いた。

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IoTを業種ごとにパッケージ化

MONOist IoTの領域では多くの企業が新たに導入するシステムを一から導入するのを負担に感じており、ベストプラクティスを求める傾向にあります。

ペルドカット氏 そうした要望に対応するためシュナイダーエレクトリックでは、産業などに応じ、ハードウェアやソフトウェア、ネットワークやインテグレーションなどを最適な形で組み合わせたアーキテクチャ「EcoStruxure(エコストラクチャー)」を用意している。これは、4つの産業向けに8個のアーキテクチャを用意し、一種のテンプレートとして活用することで、IoT活用の効果を早期に出せるように支援するものだ。

 エコストラクチャーは、基本的にはオープンスタンダードを活用し、シュナイダーエレクトリックの製品だけでなく、競合他社の製品も組み合わせることを可能としている。相互運用性も確保する。インタフェースについては、シュナイダーエレクトリック側で開発する場合もあれば、接続するシステム側が開発を行う場合もある。基本的にはIoTは接続を実現しなければ価値を得ることができないので、簡単に接続できる仕組み作りを進めていく。さらに、簡単に成果の出せる「形」を提供することで、IoTの活用を広げていく。

 シュナイダーエレクトリックにとって、IoTは将来の話ではなく今現在の「リアル」であるという認識だ。これから取り組むものではなく、すぐに成果が出せるものとして提供していきたい。

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シュナイダーエレクトリックが産業別に提供している「EcoStruxure」の例。産業ごとに基本的なシステムのテンプレートを用意し、早期に成果が出せるようにする(クリックで拡大)出典:シュナイダーエレクトリック

(取材協力:シュナイダーエレクトリック株式会社)

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