新型「プリウスPHV」は冬発売に、「新しいクルマをしっかりお届けしたい」:電気自動車
トヨタ自動車は、開発中の新型「プリウスPHV」の国内発売時期を、当初予定していた2016年秋から冬に延期すると発表した。米国と欧州の発売時期も同時期となる見通し。
トヨタ自動車は2016年8月3日、開発中の新型「プリウスPHV」の国内発売時期を、当初予定していた同年秋から冬に延期すると発表した。米国と欧州の発売時期も同時期となる見通し。
発売時期を「秋」と表現する場合9〜11月になるのが一般的だ。同様に「冬」と表現する場合は12〜2月になる。ただし、年が明ける1月以降の場合「2017年初」とすることも多いため、新型プリウスPHVの発売時期は12月になる公算が高い。
今回の発売延期の理由は技術面ではなく生産面の問題による。2016年1月の愛知製鋼工場の事故、同年3月の熊本地震などにより、トヨタ自動車の生産サプライチェーンに大きな影響が出ている。新型プリウスPHVの生産にも波及した可能性が高い。さまざまな新技術を搭載していることも生産の立ち上げを難しくする原因になる。「(他の車種と比べて)ゆっくりめに生産を立ち上げることになるが、新しいクルマをお客さまにしっかりお届けしたい」(トヨタ自動車広報部)という。
EV走行距離は60km以上に
新型プリウスPHVは、2016年3月開催の「ニューヨークモーターショー2016」で初公開された(関連記事:プライムな新型「プリウスPHV」は4人乗り、テスラばりの縦長タッチパネル搭載)。2016年6月開催の「スマートコミュニティ Japan 2016」では、ソーラー充電システムを搭載する国内仕様車を披露している(関連記事:新型「プリウスPHV」は太陽光発電能力が倍増、1日で5km走れる)。
2015年12月発売の4代目「プリウス」をベースとしながら、外観デザインを大幅に変更するとともに、プリウスのハイブリッドシステムのモーターを2個とも走行に利用できる「デュアルモータードライブシステム」を採用。大容量リチウムイオン電池パックの搭載でモーターと電池の電力だけで走行するEV走行距離を60km以上に引き上げている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- プライムな新型「プリウスPHV」は4人乗り、テスラばりの縦長タッチパネル搭載
トヨタ自動車は、「ニューヨークモーターショー2016」において、プラグインハイブリッド車「プリウスPHV」の新モデルを初公開した。モーターを2個とも走行に利用できる「デュアルモータードライブシステム」を採用しEV走行距離も60km以上に引き上げた。2016年秋に日米欧で発売する。 - 新型「プリウスPHV」は太陽光発電能力が倍増、1日で5km走れる
トヨタ自動車は、「スマートコミュニティ Japan 2016」において、2016年秋から日本国内で発売するプラグインハイブリッド車「プリウスPHV」の新モデルを出展した。同モデルは走行に必要なエネルギーを太陽光発電でまかなえる世界初のシステムを搭載する。 - マスコミが言う「トヨタ生産方式は重大災害に弱い」は本当なのか
トヨタ生産方式の達人・鈴村尚久氏による連載コラム「鈴村道場」。今回は、重大災害による工場停止をテーマに、製造業が重大災害に対してどう取り組むべきかについて解説する。 - 20万円値下げの「プリウスPHV」、年間販売目標台数も4分の1に引き下げ
トヨタ自動車は、プラグインハイブリッド車「プリウスPHV」の税込み価格を20万円値下げした。2012年1月の発売当初に設定した、3万5000〜4万台という国内年間販売目標台数も1万台以上に引き下げている。