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造形とボディーカラーでマツダだと分からせるための工夫車両デザイン(3/3 ページ)

2012年2月にマツダがSUV「CX-5」を発売して4年余り。コンパクトカーの「デミオ」や、「アテンザ」「アクセラ」「CX-3」「ロードスター」、北米向けの「CX-9」や中国向けの「CX-4」に至るまで「魂動デザイン」の展開が進み、統一感を持ったデザインの新世代商品群がそろった。同社デザイン本部の玉谷聡氏に、マツダを象徴する造形とボディーカラーについて聞いた。

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高級車と同じ素材は使えない、組み合わせや仕上げのセンスで真っ向勝負

 質感のこだわりは内装にも共通している。「マツダには素材の匠がいて、素材の使い方や組み合わせ、仕上げ方の訓練を積んでいる。なぜ素材の匠が必要かというと、われわれはプレミアムブランドと同じ高コストな素材は使えないからだ。しかし、素材の見せ方では勝負できる。『プレミアムブランドではないけれど、センスがいいよね、満足できるクルマだよね』といってもらえるメーカーを目指している」(同氏)。

自転車ソファ 2015年4月に発表した「Bike by KODO concept(バイク・バイ・コドーコンセプト)」(左)と「Sofa by KODO concept(ソファ・バイ・コドーコンセプト)」(右) (クリックして拡大) 出典:マツダ

 素材の匠の取り組みは、自転車「Bike by KODO concept(バイク・バイ・コドーコンセプト)」やソファ「Sofa by KODO concept(ソファ・バイ・コドーコンセプト)」などクルマ以外にも表れている。「鉄板をどうたたくか、皮革をどう縫うか、という取り組みが、インテリアの質感向上につながっている」(同氏)。

 2016年7月にマイナーチェンジしたアクセラは、上級モデルのアテンザに匹敵させることを目指した。内装はマイナーチェンジ前と比較して、少し手が込んだ仕上がりになっているという。

 例えばシートは、アテンザと同様に「柔らかいところは柔らかく表現している。マイナーチェンジ前はシートにステッチを入れずにクールな感じを演出したが、今回は縫い方でシートに立体感を出した。リアシートも同様で、もっちりした印象を持たせている」(同氏)。

 インストゥルメントパネルやドアハンドルはの加飾は、金属とメッキを組み合わせて質感を高めた。また、加飾部品は新たに起こしたデザインで、内装全体に統一感を持たせたという。「マイナーチェンジ前と比較してシュッとしたスピード感がある」(同氏)。

もっちりしたシート内装も化粧直し マイナーチェンジを施したアクセラはもっちりした印象のシートに(左)。インストゥルメントパネルは加飾が変更になっている(右) (クリックして拡大)

 マツダの顧客はBMWやアウディなど輸入車のプレミアムブランドと比較する層が増えている。「欧州メーカーと比べた結果、マツダに厳しい評価を下すお客さまもいる。そうした方々の期待に応えていきたい」(同氏)。

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