電源と通信を1本のケーブルで結べる省配線規格「EtherCAT P」が日本上陸:機械要素技術展2016
ベッコフオートメーションは、「第20回 機械要素技術展(M-Tech2016)」において、注目を集めていた産業用フィールドネットワーク「EtherCAT」の新規格「EtherCAT P」関連製品を出展し、注目を集めた。
ベッコフオートメーションは、「第20回 機械要素技術展(M-Tech2016)」(2016年6月22〜24日、東京ビッグサイト)において、注目を集めていた産業用フィールドネットワーク「EtherCAT」の新規格「EtherCAT P」関連製品を出展し、注目を集めた。
「EtherCAT」は、ベッコフオートメーションが開発した、イーサネット(Ethernet)と互換性のあるフィールドネットワークで、高速性や高度な同期性能などが特徴だ。また、EtherCATの推進団体であるEtherCAT Technology Group(以下、ETG)で運営されオープン性が確保されていることも特徴だ。2016年4月にトヨタ自動車が全面採用を発表したことで注目を集めた※)。
※)関連記事:トヨタが工場内ネットワークでEtherCATを全面採用、サプライヤーにも対応要請
そのトヨタ自動車も省配線性などで注目していたのが「EtherCAT P」となる。「EtherCAT P」は、1本のケーブルで通信だけでなく電源供給も可能としたことが特徴で、2系統が必要だった従来に対し、省線化が実現でき、コストの削減と設置スペースの削減が可能となる。
ハノーバーメッセをはじめドイツの展示会では、出展していたが、今回初めて日本で出展し、販売も開始したという。ベッコフオートメーション(日本法人)社長である川野俊充氏は「EtherCAT自体が大きく注目を集める中、EtherCAT Pにも大きな関心を得ている。手応えは非常にいい」と述べていた。
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