建設業向けIoTソリューション、NECが2016年度下期から投入:DMS2016
NECは、「第27回 設計・製造ソリューション展(DMS2016)」において、建設現場における作業員の見守りに用いる建設業向けIoTソリューションを参考展示した。2016年度下期から販売を始める計画。
NECは、「第27回 設計・製造ソリューション展(DMS2016)」(2016年6月22〜24日、東京ビッグサイト)において、建設現場における作業員の見守りに用いる建設業向けIoTソリューションを参考展示した。2016年度下期から販売を始める計画。
NECの建設業向けIoTソリューションは大まかに分けて2つある。1つは、顔認証を用いた建設現場への作業員の入退場管理だ。もう1つは、作業員が持つスマートフォンやウェアラブル端末とビーコンを使った作業員の状態管理である。
入退場管理に用いる顔認証には、NECソリューションイノベータの「顔跡/KAOATO」を用いる。顔跡/KAOATOは、あらかじめデータベースに登録した人物の顔画像と監視カメラが捉えた顔画像を高速/高精度に自動照合できる。その場でデータベースへの顔画像登録もできるので、臨時の入場者の管理にも対応しやすい。
作業員の状態管理では、作業員の持つ端末とビーコンにより建設現場のどこで作業しているかを把握することができる。展示では、各種センサーを取り付けたヘルメットや、心拍や姿勢、消費カロリーなどを測定できる衣料型ウェアラブルシステムと連携して、作業員の生体情報をモニタリングするソリューションも紹介した。
作業員の状態管理に用いる衣料型ウェアラブルシステム(左)とヘルメット(右)、顔認証による入退場管理の画面(中央)。衣料型ウェアラブルシステムはグンゼとの共同開発で、ヘルメットにはアルプス電気の7種類の情報を取得できるセンサーが組み込まれている(クリックで拡大)
この建設業向けIoTソリューションの発売時期は、顔認証を用いた入退場管理が2016年度下期、作業員の状態管理が2017年度以降となっている。
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