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1.5から3テスラMRIへ更新する技術と撮像時間短縮アプリケーションを開発医療機器ニュース

東芝メディカルシステムズは、施設の改修をせずに1.5テスラMRI装置から次世代高性能3テスラMRIへの設置変更を可能にする技術と、静音化、撮像時間の短縮ができる新アプリケーションを開発した。

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 東芝メディカルシステムズは2016年4月12日、次世代高性能3テスラMRIを省スペースで可能にする技術と、静音化、撮像時間の短縮ができる新アプリケーションを発表した。2016年度中に同技術を搭載した製品の発売を目指すという。

 現在、MRI装置はさらなる高画質化を求めて1.5テスラから3テスラへの更新需要が高まっているという。同社の、傾斜磁場コイルシステムを一新した「Saturn Technology」は、大口径3テスラMRI装置において飛躍的な高画質化および静音化を可能にしてきた。

 これまで、撮影時間の短縮化や高分解能化へ対応するためには、傾斜磁場コイルシステムの出力を増加させる必要があり、消費電力の増大や、システムの大型化につながっていた。単に電気容量を減らして小型化した場合、高出力の傾斜磁場性能を得られないだけでなく、内部電圧の変動により目的の出力を達成できず、画像の劣化を引き起こす。

 今回同社では、1.5テスラMRI装置を導入しているほとんどの施設において、改修をせずにSaturn Technology搭載の大口径3テスラMRI装置を設置可能にする省スペース化技術を開発した。シーケンスプログラムと内部電圧の変動を高度に管理するシステムを新たに構築。最適化された電源システムによって、高出力を変動なく安定して発生させることができるようになった。

 また、より静音性を高めるべく、新しい撮像手法も開発した。MRI装置では傾斜磁場コイルに電流を流して撮像するため、その電流波形によって傾斜磁場コイルが振動することで、大きな騒音が発生する。今回、撮像方法を工夫し、電流波形の変動を限りなく小さくすることで、検査時の騒音を最大99%まで低減。非造影撮像法を掛け合わせることで、血流の観察も静かな環境でできるようにした。

 さらに、同社グループ会社で、画像解析メーカーのオレアメディカルと共に、「Computed MRI」技術を開発した。2つの画像を収集した後に計算処理を行うことで7種類の画像を表示でき、検査時間を大幅に短縮できる。Computed MRIの演算は、同社の医療画像処理ワークステーション「Vitrea(ヴィトリア)」のプラットフォーム上で実施可能だ。ネットワークでつながれた複数の端末上で、リアルタイムでパラメータ変更が可能となり、より臨床に直結した結果が得られるという。

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