国際医用画像総合展に見る、東芝メディカルとキヤノンと富士フイルムの距離感
2016年4月15〜17日の3日間、パシフィコ横浜で、医療画像機器の展示会「2016国際医用画像総合展(ITEM2016)」が開催されました。初日の4月15日に取材してきましたが、前回と変わらず多くの来場者で盛況でした。
今回のITEM2016で注目されていたのが、東芝メディカルシステムズです。不正経理で経営不振に陥った東芝が2015年12月に売却の意向を示してからは、「ITEM2016ではどういう社名になっているのやら」と想像していました。
その後の経緯はご存じの通りで、富士フイルムとの入札競争に勝利したキヤノンが東芝メディカルシステムズを手に入れました(関連記事:東芝メディカルの売却益5900億円、“第三者”を介して東芝が年度内計上へ)。
ただし、主要各国の競争法規制当局からのクリアランスを得るまではキヤノンの傘下には入ることはできないため、今回のITEM2016は東芝メディカルシステムズとして出展しています。
さて、ITEM2016の会場全体を回ってみたのですが、東芝メディカルシステムズとその売却交渉に絡んだ企業の距離感が絶妙過ぎて何ともいえません。
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東芝とキヤノンは、東芝からキヤノンに東芝メディカルシステムズの株式を譲渡するための契約書を締結したと発表した。譲渡金額は約6655億円。東芝は、東芝メディカルシステムズの株式売却を、MSホールディングという“独立した第三者”を介することで、2015年度内に約5900億円の売却益を見込んでいる。 - 東芝に残った医療機器のゆくえ
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