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インタビュー

日本の自動車メーカーはMBSEにどう取り組むべきか、ドイツの権威が提言製造マネジメント インタビュー(2/2 ページ)

モデルベースシステムズエンジニアリング(MBSE)の権威である、ドイツ・カイザースラウテルン工科大学教授のマーティン・アイグナー氏が来日。欧米の自動車メーカーと比べてMBSEへの取り組みが遅れている日本の自動車メーカーのエンジニアにMBSEの有用性を説いた。

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「PLMコネクタ」を拡張しシステムライフサイクルマネジメントをカバー

 アラスは、アイグナー氏と協力し、Aras InnovatorをMBSEに対応させようとしている。具体的には、CADデータの管理などに用いている「PLM Connector」を拡張して、要件とエレ/メカ/ソフトのデジタルモデルを一括管理できるようにする方針だ。

 アイグナー氏は「軽量な傘のもとにデジタルモデルが相互につながる。こうなれば、もはやPLMではなく、システムライフサイクルマネジメント(SysLM)になる」と述べている。

「軽量な傘のもとにデジタルモデルが相互につながる」と説明するアイグナー氏
「軽量な傘のもとにデジタルモデルが相互につながる」と説明するアイグナー氏(クリックで拡大) 出典:カイザースラウテルン工科大学

 このPLM Connectorの拡張は現在まだ開発中であり、リリース時期は明示されていない。ただしアイグナー氏も参画するドイツ政府の開発プロジェクト「mecPro2」では、Aras InnovatorとPLM Connectorを使ってSysLMの参照モデルとなるようなシステム開発を行っている。開発例としては、自動車とスマートフォン、駐車場システムが連携する自動駐車システムがあり、まさに車両単体の開発にとどまらないMBSEらしい適用事例になっている。

mecPro2における自動駐車システムの開発例
mecPro2における自動駐車システムの開発例(クリックで拡大) 出典:カイザースラウテルン工科大学
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