「PLMを考え直すときが来た」:ものづくり支援ソフトウェア製品レポート(1/2 ページ)
アラスジャパンはユーザーイベント「Arasコミュニティイベント(ACE)2015 Japan」(2015年9月2〜3日に)を開催。同イベントではアラスジャパンの社長を務める久次昌彦氏が登壇し、昨今の製品開発を取り巻く環境変化とそれに向けた同社のPLM製品の展開方針について語った。
米国のPLMベンダーArasの日本法人であるアラスジャパンは2015年9月2〜3日に、東京都内でユーザーイベント「Arasコミュニティイベント(ACE)2015 Japan」を開催。同イベントにはアラスジャパンの社長を務める久次昌彦氏が登壇し、昨今の製品開発を取り巻く環境変化と、それに向けた同社のPLM(Product Lifecycle Management)製品の展開方針について語った。
多くのモノがインターネットにつながるIoT(Internet of Things、モノのインターネット)化の波は、さまざまな領域の製品に及んでいる。かつては“インターネット不毛の地”といわれた自動車ですら、現在では“コネクテッドカー”と呼ばれはじめている。
久次氏はこうしたIoTの進展により「製品開発におけるソフトウェア開発の重要性が増している」と述べる。その理由として同氏は米国の電気自動車(EV)ベンチャーであるTesla Motorsは、インターネットを介した無料のソフトウェアアップデートで、購入者に対して新機能を提供している例などを紹介。製品のIoT化が進むことで、ハードウェア面だけでなく、ユーザーに対していかに魅力的な体験を提供できるソフトウェアを開発するかが、製品開発における重要なポイントになっている点を強調した。
さらに久次氏は「多くの企業がPLMやPDMを用いて機械系CADや電気系CAD、BOMなどのシームレスな管理は行えるようになっている。しかし製品に組み込まれるソフトウェアの重要性が高まり、さらにそのソースコード数も飛躍的に増加している一方で、製品情報などと連携した効率的な管理が行えていないのが現状。ソフトウェアの管理はリポジトリでしか管理されていない場合が多い」と指摘する。
「こうしたソフトウェア開発の管理に関する課題を解決するには、今までの3D CADやBOMデータの管理とは違った視点を持ち、新しい製品情報の管理の仕組みをつくることが必要になる。IoTによりPLMの構築を考え直すタイミングがきているのではないか」(久次氏)と述べる。
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