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Raspberry PiにAllJoynを移植して、IoTを自作する(8/10 ページ)
「いろいろなデバイスがシームレスにつながり、簡単に操作できる」――IoTが目指すその姿を、Raspberry Piと機器相互接続フレームワーク「Alljoyn」で自作してみましょう。
4.6 Android端末に連携用アプリをインストールする
ラズパイと同じネットワークに接続したNexus等のAndroid端末を用意し、以下のURLからアプリをダウンロードしてください。開発途上のβ版ですが、私のNexus 7(Android 6.0)での動作を確認しています(Artifacts of dashboard-apk #29)。
アプリをインストールすると、写真のようなアプリアイコンが表示されます。起動すると、同じネットワーク内部で、実行されているクライアント(アプリケーション)がアイコンで表示されます。アイコンの名称には --name で、指定された名称が使われます。詳しくは、次頁の4.7.1で解説します。
4.7 JavaScriptの記述方法
クライアントで動作するアプリケーションをJava Scriptで記述する方法は、これら(文献1、文献2いずれもリンク先PDF)に書かれています。
例題として、JavaScriptで使用するスクリプトを幾つかをjs-raspの /usr/local/sbin/ に格納しています。これらはラズパイ入門として基本のLED点滅(Lチカ)を始め、温度や湿度センサー(DHT-11)、距離計(USONIC)、Raspberry Piの温度測定(Temp.sh)の結果を(一部ですが)GPIOを通して制御し、表示の制御なども行います。まずはLチカとusonic.jsについて説明します。
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