未来のエンジニアを育てる「SOLIDWORKS Apps for Kids」:SOLIDWORKS World 2016
ソリッドワークスは年次ユーザーイベント「SOLIDWORKS World 2016」の中で、開発中の教育向けアプリケーション群「SOLIDWORKS Apps for Kids」について発表した。
ダッソー・システムズ・ソリッドワークス(以下、ソリッドワークス)は2016年2月2日(現地時間)、米国テキサス州ダラスで開催中の年次ユーザーイベント「SOLIDWORKS World 2016」(会期:同年1月31日〜2月3日)の中で、小さな子どもたちを対象にした教育向けアプリケーション群「SOLIDWORKS Apps for Kids」(開発中)について発表した。
SOLIDWORKS Apps for Kidsは4〜14歳くらいの子どもを対象に、楽しみながらプロダクト設計やデザインプロセスの基礎、そして、そうした仕事に通じる体験を学ぶことができるアプリケーション群で、さまざまなデバイスに対応する。同社のR&D部門が開発を行っており、「アイデアを見つけ、それをデザインし、実際のモノとして作り出し、手に取るという体験を提供し、ワクワクとした気持ちを感じてもらいたい。現在開発中であるが、未来の発明者・エンジニアになるかもしれない好奇心旺盛な子どもたちのために早く提供したいと考えている」(同社)という。
今回披露された開発中のバージョンでは、各アプリケーションは「Ideation」「Creation」「Enhancement」「Production」という4つのカテゴリに分類されており、その中で6つのアプリケーションが提供されている。
Ideationでは、アイデアのヒントになりそうな写真、映像、音声などのコンテンツをどんどん追加していき、インスピレーションボード上でアイデアの構想を練ることができる「Capture It」が提供される。ここで作りたいモノのイメージを固めていくわけだ。
次のCreationでは、「Shape It」と「Mech It」が提供される。Shape Itは、直感的で分かりやすいモデリング機能を搭載しており、練り上げたイメージを3次元形状にすることができる。一方のMech Itは動きのあるモノ(機構)を検討する際に使われるアプリケーションで、スパイラルアートを描くような感覚で動きを作り出すことができるという。
Enhancementでは、Creationの段階で作り出された3次元モデルに対して、色を塗ったり、シールのようなものを張ったりしながら見た目を仕上げていくことができる「Style It」が提供される。
そして、最後のProductionでは、実際にモノとして見せる、作り出すプロセスを支援するアプリケーションが提供される。1つは「Show It」と呼ばれるもので、作り上げてきた3Dモデルを基にストーリー(スライドショー)を描き、1つの作品として見せるためのアプリケーションだ。もう1つが「Print It」である。こちらは作成した3Dモデルやスライドショーを基に、2次元のドキュメントプリンタで印刷したり、3Dプリンタで立体物として造形したりすることができるアプリケーションである。
「SOLIDWORKS Apps for Kidsは、プロダクト設計やデザインプロセスの仕事をアプリケーションという形で分類したものだ。これで全てではなく、将来もっとアプリケーションの種類が増えていく予定だ」(同社)。なお、正式リリースに向けて、2016年春ごろからベータプログラムを開始する予定だという。詳しくは、基調講演でアナウンスのあった公式サイトをご覧いただきたい。
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