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マブチモーターをArduinoで制御するArduinoで学ぶ基礎からのモーター制御(2)(2/5 ページ)

「マブチモーター」でもおなじみ「直流ブラシ付きモーター」は安価で入手性もよいモーターです。これをArduinoで制御するとしたら、何を理解して何を用意して、どんなプログラミンが必要でしょうか。実験します。

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トランジスタを用いたモーターの駆動回路

 トランジスタを用いたモーターの駆動回路を紹介する前に、マイコンのGPIO出力を増幅させることを考えねばなりません。Arduino Nanoが搭載するマイコン(Atmega 328P)のGPIOでは、発光ダイオードを点灯させる程度が精いっぱいでとてもモーターを駆動させるパワーがありません。そこでトランジスタを用いて電流を増強してやる必要があるのです。

トランジスタ「2SC2120-Y」
トランジスタ「2SC2120-Y」

 モーター駆動には500mA必要ですのでそれ以上の電流を流す能力のあるトランジスタを選択する必要があります。ここでは値段が手ごろ(1個10円前後)で秋月電子通商などで入手可能なトランジスタ「2SC2120-Y」を用いることにします(入手できない場合の対応は次頁で説明します)。

 トランジスタには3本の端子があり。それぞれベース(B)、コレクター(C)、エミッター(E)という名前が付いています。エミッターは電子放出する極という意味です。これに対してコレクターはエミッターが放出した電子を集める極という意味になります。ベースは機能に基づいた名前ではありませんが、トランジスターが発明された形状にちなんだ名前となっています。

図1 トランジスタの端子と回路図におけるトランジスタ
図1 トランジスタの端子と回路図におけるトランジスタ

 今回用いるトランジスタはかまぼこを横に切ったような形状をしており、その底の部分から3本の端子が出ています。トランジスタの平たい部分を手前にして、左からエミッタ、コレクタ、ベースとなっています。

 トランジスタは回路図では図1のように表現します。矢印が付いた端子がエミッター、もう一端がコレクターです。そしてベースは縦線を挟んでエミッターやコレクターの反対から出ています。

 トランジスタを用いたモーターの駆動回路は以下(図2)のようになります。

図2 トランジスタを用いたモーターの駆動回路
図2 トランジスタを用いたモーターの駆動回路

 モーターのリード線の一端は電源のプラスに接続します。この場合、電源電圧は3Vとします。モーターのリード線のもう一端はトランジスタのコレクター(C)につなぎます。エミッターはグランドすなわち電源のマイナス側に接続します。ベースは抵抗を介してマイコンのGPIOに接続します。抵抗は電流を調整するための部品です。抵抗Rの値を調整してコレクターに流れ込む電流を制御することができます。

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