ニュース
「介護福祉ロボットは市場成長期に」、2021年に155億円市場へ
歩行補助やリハビリに用いられる介護福祉ロボットの市場は、政府「ロボット新戦略」などの後押しもあり、2021年には155億円規模まで成長する見込み。富士経済調べ。
富士経済は介護やリハビリ、自立支援などに用いる機器やサービスの国内市場動向を調査、「“Welfare”関連市場の現状と将来展望 2016」として発表した。介護福祉関連の機器・サービスの国内市場は、2015年の8268億円から2021年には1兆879億円へと拡大すると予測しており、消耗品は価格競争が進むものの、機器類について「介護福祉ロボットは市場成長期に移行している」としている。
注目市場としては、歩行補助や歩行機能回復に用いられる「介護福祉ロボット」や産総研「パロ」のような高齢者向けコミュニケーションロボットを挙げており、中でも介護福祉ロボットについては、政府「ロボット新戦略」での推進や厚生労働省「地域医療介護総合確保基金」での助成といった後押しもあり、2021年には155億円規模まで成長すると見込んでいる。
コミュニケーションロボットについては、2015年度の福祉用具貸与品目(厚生労働省)には採択されなかったものの、多種多彩なコミュニケーションロボットが開発されていることから、2021年には17億円の市場を形成するだろうとしている。
本報告書の調査期間は2015年9〜11月で、調査は同社調査員による参入企業及び関連企業・団体などへのヒアリング及び関連文献調査、社内データベース併用にて行われた。
関連記事
- 「自分の足で立って歩く」を手助けするロボット介護機器、安川電機が開発
「ヒューマトロニクス事業の確立」を掲げる安川電機が、高齢者などに向けたロボット介護機器「屋内移動アシスト装置」を開発した。 - 医療用ロボットスーツ「HAL 医療用(下肢タイプ)」、新医療機器として了承
サイバーダインの装着型ロボット「HAL 医療用(下肢タイプ)」が、厚生労働省より「新医療機器」としての了承を得た。 - ASIMOの技術を用いた「Honda 歩行アシスト」、ISO 13482の認証取得
ホンダの歩行訓練機器「Honda 歩行アシスト」が、生活支援ロボットの国際安全規格である「ISO 13482」の認証を取得した。 - パナソニックが介護関連事業を拡大、歩行支援ロボットなどを2016年度に投入
パナソニックは介護関連事業の売上高を、2014年度の280億円から2018年度に750億円、2025年度に2000億円まで成長させる方針だ。「第42回 国際福祉機器展 H.C.R.2015」で参考出品する歩行アシストロボットなども2016年度をめどに実用化/商品化する計画だ。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.