リコー初の自社ブランド3Dプリンタ「RICOH AM S5500P」発表:3Dプリンタニュース
リコーは自社ブランド製品として初となる3Dプリンタ「RICOH AM S5500P」を発表した。販売価格(税別)は7500万円。2015年10月30日から日本国内での受注を開始する。
リコーは2015年10月27日、自社ブランド製品として初めてとなるハイエンド3Dプリンタ「RICOH AM S5500P」を発表した。販売価格(税別)は7500万円。同年10月30日から日本国内で受注を開始し、順次海外にも展開していく計画だという。
RICOH AM S5500Pは、粉末焼結積層造形(SLS:Selective Laser Sintering)方式の3Dプリンタで、造形エリアは550×550×500mmと大容量である。「PA(ポリアミド)11」「PA12」といった樹脂材料の他、「PA6」「PP(ポリプロピレン)」などの汎用性のある材料を使用し、高精細で耐久性のある造形が可能。機能試験用途の部品だけでなく、最終製品用途の部品の造形も行え、複数種類の部品を一度に造形したり、大型部品を一括で造形したりできる。
RICOH AM S5500Pの開発は、粉末焼結積層造形方式3Dプリンタの開発・販売・保守などを手掛けるアスペクトとの協業により実現。今後も両社共同で独自材料の開発や機能強化に取り組んでいくとしている。
同社は、3Dプリンタをコアとしたアディティブ・マニュファクチャリング(AM)事業を2014年9月から展開(関連記事:リコーが企業向け3Dプリンタ販売・出力サービス事業に参入、自社開発も視野)。これまで3Dプリンタの仕入れ販売、コンサルティングから3Dデータ設計、造形までを一貫したサービスを提供してきた(関連記事:アルテックとリコー、3Dプリンタを活用したDDMのメリットを訴求)。今後は、RICOH AM S5500Pを同社が提供するサービスラインアップの1つに加え、企業の設計・製造部門などへ提供する。
なお、同社は同年11月17〜20日の間、独フランクフルトで開催される3Dプリンティング展示会「formnext 2015」に出展し、新製品をはじめとする設計・製造支援ソリューションを披露する予定だ。
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