データ連携ツール採用で、新旧システムを連携稼働:製造IT導入事例
アシストは、同社のデータ連携ツール「DataSpider Servista」が村田機械の基幹業務システムのデータ連携基盤に採用されたと発表した。基幹業務システムの安定性・利便性向上とシステム開発工数の削減に貢献する。
アシストは2015年9月28日、同社製品のデータ連携ツール「DataSpider Servista」が、村田機械の基幹業務システムのデータ連携基盤に採用されたと発表した。
村田機械では、2012年に「業務革新プロジェクト」を立ち上げ、設計部門や生産現場などの業務改革を目的にシステム全体の見直しを進めている。しかし、一時期に全システムを更新することは難しく、長期間にわたって新システムと旧システムの連携稼働が想定されたという。そのため、データ連携ツールとして、今回DataSpider Servistaの採用を決定した。
導入後は、従来データベースリンクを利用して密結合していたサブシステムを、DataSpider Servistaを用いてリアルタイムにデータを受け渡すことで疎結合化し、システムの安定性やレスポンスの向上、範囲を限定してのシステム更新が可能になった。また、伝送システム(バッチ処理)によってデータを受け渡していた機能を、同システムに置き換えることでタイムラグを解消。さらに、これまで困難だったOracle Database以外とのデータ連携は、SQL Server、Active Directory、固定長テキストなどとも簡単に連携が可能になった。
DataSpider ServistaでのGUI開発および開発標準策定により、コーディング規約や雛形パターンに沿って開発生産性を向上でき、エラーメッセージの出力パターンを事前に定義しておくことで、問題発生時の解決にかかる時間の短縮につながったという。
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