三菱自動車の次世代EVはシューティングブレークSUV、走行距離400kmで四輪駆動:東京モーターショー2015
三菱自動車は、「東京モーターショー2015」において、次世代EV(電気自動車)システムを採用した小型SUVのコンセプトカー「MITSUBISHI eX Concept」を世界初公開する。デザインに欧州の自動車メーカーが採用している「シューティングブレーク」取り入れ、高性能バッテリーの搭載で満充電からの走行距離は400kmを実現したという。
三菱自動車は2015年10月8日、「東京モーターショー2015」(一般公開日:2015年10月30日〜11月8日、東京ビッグサイト)において、次世代EV(電気自動車)システムを採用した小型SUVのコンセプトカー「MITSUBISHI eX Concept(以下、eXコンセプト)」を世界初公開すると発表した。
同社の出展テーマは「Driving Beyond SUVと電気の力で、一歩先へ。」。このテーマを体現しているのが、世界初公開となるeXコンセプトだ。
eXコンセプトは、今後のさらなる成長が予想されるSUV市場に向けて三菱自動車が提案する電気自動車のコンパクトSUVである。同社ならではの電動化技術と四輪制御技術をはじめ、コネクテッドカー技術と予防安全技術を組み合わせた自動運転技術なども採用している。
外形寸法は全長4240×全幅1780×全高1575mmで、5人乗りである。全長4295×全幅1770×全高1615mmという、同社の小型SUV「RVR」とほぼ同格と言っていいサイズ感になっている。
次世代EVシステムは、大容量・高性能バッテリーと小型・高出力モーターなどから構成。システム自体の軽量・高効率化はもちろん、車体側でも軽量化を推進し、満充電からの走行距離は400kmを実現している。バッテリーの電池容量は45kWhで、日産自動車の「リーフ」の2倍弱に達する。このバッテリーを車両下部に設置して低重心化を図り、最高出力が70kWのモーターを車両の前後で2個用いる四輪駆動システムと、車両運動統合制御システム「S-AWC」の組み合わせで、操縦性と安定性を確保した。
デザイン面では、欧州の自動車メーカーが、ステーションワゴンやハッチバックにクーペのスタイリングを融合させる際に呼称する「シューティングブレーク」を、小型SUVに反映したという。フロントフェイスは、大幅改良した「アウトランダーPHEV」から採用しているデザインコンセプト「ダイナミックシールド」をベースに新たなデザインを提案。外観から内装にわたる全てで、これからの三菱自動車のデザインの方向性を示している。
フロントガラスにはAR(拡張現実)技術を応用した「ARウインドシールド」、インストルメントパネル上部中央にはさまざまな運転情報を表示する「インテリジェントディスプレイ」を搭載している。メーターの両サイドにドアミラーを代替するサイドビューモニターを、オーバーヘッドコンソールにルームミラーを代替するリヤビューモニターを搭載するなど、安全で快適な運転をサポートする装備も備えている。
この他、プラグインハイブリッド車「アウトランダーPHEV」のクロスカントリーラリー参戦車や、三菱自動車の電気自動車研究開発50周年(1966年10月より)の取り組みを紹介するパネル、50周年を記念したラッピングを施した電気自動車「i-MiEV」なども展示する。
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