4代目「プリウス」燃費は米国で10%向上、リヤサスはダブルウィッシュボーンに:エコカー技術(2/2 ページ)
トヨタ自動車は2015年9月8日(米国時間)、米国ネバダ州ラスベガスにおいて、4代目となる新型「プリウス」を世界初公開した。2015年末に日本から販売を始める。新型プリウスの米国での燃費は、従来比で10%燃費向上が期待できるという。リヤサスペンションは、従来のトーションビーム式からダブルウィッシュボーン式に変更された。
米国のEPA燃費は10%向上の55mpgに
今回の発表は車両デザイン関連の情報が中心になっていた。JC08モードで40km/l(リットル)を達成すると言われている燃費については、あまり多くの情報は公開されていない。
まずTNGAベースのハイブリッドシステムについては、エンジン、トランスアクスル、モーター、電池パックといった各ユニットを、よりコンパクトに、そして軽量化したとしている。これまでのハイブリッドシステムのエンジンは熱効率が約40%だったが、今回は「40%以上」(同社)をうたっており、41〜42%になっているとみられる、
モーターやトランスアクスルについては言及がない。電池パックは「より高いエネルギー密度」(同社)と表現されており、従来のニッケル水素電池からリチウムイオン電池に変更している可能性が高い。
燃費については、新型プリウスの中核モデルでは、米国環境保護庁(EPA)基準の燃費性能で「10%の向上が期待できる」としている。現行のプリウスのEPA燃費(複合モード)が50mpg(マイル/ガロン)なので、新型プリウスは55mpgになるとみられる。
一方、国内モデルの場合、現行のプリウスのJC08モード燃費は、最も安価な「Lグレード」が32.6km/l、他のグレードが30.4km/lである。もし10%向上するとしても、Lグレードで36km/l程度、他のグレードでも34km/l程度にしかならない。なお、各種報道によれば、新型プリウスの最軽量グレードはJC08モード燃費で40km/lを達成していると言われている。
その他の公開情報として興味深いのが、「操縦安定性・乗り心地の向上」に関わるサスペンションである。3代目プリウスのリヤサスペンションは安価なトーションビーム式だったが、新型プリウスでは新開発のダブルウィッシュボーン式に置き換えられているという。
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