「ランドクルーザー」が外観を大幅変更、「世界初」機能も2つ搭載:車両デザイン(2/2 ページ)
トヨタ自動車が大型SUV「ランドクルーザー」を大幅改良した。外観の刷新に加えて、高級車向けの運転支援システム「Toyota Safety Sense P」をトヨタ車として初採用。さらに、車載カメラで車両の周囲を確認できる「マルチテレインモニター」に「世界初」(同社)とする2つの機能を搭載している。
世界初の「アンダーフロアビュー」と地平線表示
今回の大幅改良では、運転支援システムとしてToyota Safety Sense Pを標準装備することになった。トヨタ自動車は2014年11月に、2015年から運転支援システムを刷新する方針を打ち出しており、低価格の小型車向けにはレーザーレーダーと単眼カメラを組み合わせた「Toyota Safety Sense C」を、高価格になる中型〜大型車向けにはミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせたToyota Safety Sense Pを展開するとしていた(関連記事:トヨタが2015年から運転支援システムを一新、高速道路では自動運転も)。
Toyota Safety Sense Pは、米国市場のレクサスブランド向けでは「Lexus Safety System+」として導入が発表されている。ただし国内市場については、レクサスブランドを含めて今回のランドクルーザーが初採用となる。
Toyota Safety Sense Pの機能は4つ。1つ目の「歩行者検知機能付衝突回避支援型プリクラッシュセーフティ」は、車両だけでなく歩行者も検知し、自動ブレーキを掛けて衝突回避や衝突被害の軽減を図ることができる。動作速度範囲は、対象が車両の場合に時速約10km〜最高速、歩行者の場合に時速約10〜80km。速度低減量は、車両の場合で時速40km、歩行者の場合で時速30kmとなっている。
2つ目は「レーダークルーズコントロール(ブレーキ制御付)」は、先行車両と一定の車間距離を保ちながら追従走行する機能だ。動作速度範囲は時速約50〜100kmとなっている。3つ目の「レーンディパーチャーアラート(LDA)」は車線維持機能になる。車載カメラで車線を検知し、車線を逸脱しそうな場合には、警報や振動、メーターのディスプレイ表示などでドライバーに知らせる。そして4つ目は、車載カメラで対向車両のヘッドランプや先行車両のテールランプを検知し、ハイビームとロービームを自動で切り替える「オートマチックハイビーム(AHB)」だ。
この他、準ミリ波レーダーで後方を走行する車両を検知する「ブラインドスポットモニター(BSM)」も搭載した。BSMのレーダーを使い、駐車場から後退する際に接近してくる車両を検知する機能「リヤクロストラフィックアラート」も備えている。
車両の前後左右に搭載した4個の車載カメラの映像を表示するマルチテレインモニターは、メーカーオプションナビを装着すれば利用できる。従来もあった車両周辺の状態を表示する「パノラミックビュー」などの他に、新機能が2つ加わった。
1つは、今まで確認できなかった車両下の情報や、その車両下の情報に対するタイヤの位置などを確認できる「アンダーフロアビュー」である。車両前方約3mの映像を撮影しておき、車両がその上に来た時に現在のタイヤ位置などを示すことで実現している。
もう1つは、ディスプレイ上に地平線を水平表示することで、前方の路面形状、車両の傾きを直感的に確認することができる「フロントビュー回転表示」である。これら2つの機能は「世界初」(トヨタ自動車)だという。
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