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スズキのステレオカメラは「アイサイト」と0.2ポイント差、違いは“熟成度”安全システム(4/4 ページ)

スズキのステレオカメラ方式の運転支援システム「デュアルカメラブレーキサポート」を搭載する「スペーシア」は、JNCAPの予防安全アセスメントの評価結果が45.8点だった。同じステレオカメラ方式の運転支援システムである富士重工業の「アイサイト」搭載車両は満点の46点。この0.2点の差は小さいようで大きい。

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苦難を乗り越え花開いた「アイサイト」には簡単に追い付けない

 ここまで見てくれば分かるように、デュアルカメラブレーキサポートはアイサイト(ver.2)とほぼ同じ機能であり、アイサイト(ver.3)がはるかに多機能であることは一目瞭然だ。

 ただし価格(税抜き)は、デュアルカメラブレーキサポートが7万円で、アイサイトはアイサイト(ver.2)、アイサイト(ver.3)とも10万円である。価格面では、デュアルカメラブレーキサポートが一歩リードしている。

 このようなアイサイトとデュアルカメラブレーキサポートの差は、ステレオカメラを使った運転支援システム開発の“熟成度”の違いによるところが大きい。富士重工業は、1999年9月に「ADA(Active Driving Assist)」として商品化してから15年以上の歴史があり、その間にさまざまな苦難がありながらも、アイサイトとして花開かせることに成功した(関連記事:開発中止の危機を乗り越えヒット商品に、「EyeSight」成功の原動力とは)。

 特に、デュアルカメラブレーキサポートにない、全車速追従機能付クルーズコントロールやレーンキープアシストなどのステアリング制御が関わる機能は、ステレオカメラが同じサプライヤだったとしても簡単に開発できるものではない。

 スズキにとって、ステレオカメラを使うデュアルカメラブレーキサポートの歴史はまだ始まったばかり。サプライヤである日立オートモーティブシステムズなどの協力を仰げば、富士重工業ほどに長い開発期間をかけなくても熟成度は高めていけるだろう。

 2016年以降に登場するであろうデュアルカメラブレーキサポートの新バージョンでは、軽自動車初のステレオカメラによるアダプティブクルーズコントロールの実現を期待したいところだ。

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