急速普及するヘッドアップディスプレイ、日本精機は販売台数が5倍に:車載情報機器
日本精機のヘッドアップディスプレイ(HUD)の累計販売台数が250万台を突破した。先進運転支援システム(ADAS)の普及に合わせてHUDの搭載率も高まっており、ADASやカーナビゲーションの情報をドライバーに安全に伝えるシステムとして注目が集まっている。
日本精機は2015年7月30日、同社が販売するヘッドアップディスプレイ(以下、HUD)の累計販売台数が同年7月で250万台を突破したと発表した。BMWやGeneral Motors(GM)、マツダ、Audi(アウディ)、吉利汽車(Geely Automobile)などに採用されており、累計生産台数は既に270万台を超えているという。
HUDは、フロントガラスや専用のバイザーなどに、車速などのメーター情報やカーナビゲーションの経路案内情報を映し出すシステムだ。ドライバーが車両前方から視線を外さずに済むので、安全運転に貢献できると言われている。
同社は1987年からHUDの開発を開始。1990年代後半から本格的に量産を始め、2014年8月に累計販売台数200万台を突破していた。約20年間で200万台なので、それまでの年間販売は平均10万台になる。しかし、2014年8月からの約1年間は、従来の5倍となる50万台を積み上げた。
なお、2014年度(2015年3月期)のHUDの売上高は156億円で、世界トップシェアを獲得しているという。2015年度の売上高は170億円を見込む。新規開発にも積極的で、2015年5月に行われた「人とくるまのテクノロジー展2015」でも、1つのHUDユニットで遠近2つの画面が表示できる「2-Plane HUD」を発表している。
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