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国外初の導入、自律搬送ロボットがシンガポールの病院で稼働医療機器ニュース

パナソニックは、同社が開発した自律搬送ロボット「HOSPI」が、シンガポールのチャンギ総合病院で稼働したと発表した。HOSPIは24時間稼働可能で、セキュリティ機能、自律走行機能などを備え、人手と時間の節約に貢献するという。

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 パナソニックは2015年7月27日、同社が開発した自律搬送ロボット「HOSPI」が、シンガポールのチャンギ総合病院(CGH)で稼働を開始したと発表した。HOSPIの導入は、日本国外ではCGHが初となる。

 CGHは1000床超の公立病院で、シンガポール東部の約140万人の医療の受け皿となっている。2015年7月23日に新棟を開設し、今後入院患者の増加が見込まれることから、医療品や検体、カルテなどの誤配を防ぎ、確実に搬送することを目的に、HOSPIの導入範囲拡大を決定した。

 HOSPIは、IDカードの照合によって搬送物を取り出すというセキュリティ機能を搭載。搬送物へのいたずらや盗難、損傷などを防ぐことができる。また、無線LANにより、エレベーターの到着信号を受信して自動乗降し、複数の棟に分散している各施設間を自動走行して、医薬品・検体を届けることができる。

 さらに、センサーを備え、院内マップデータをプログラムしているため、患者や機材を自動で避けながら走行できる。病院内の新しいルートの追加プログラムも可能。コントロールセンターとの通信・情報の伝達により、HOSPIの位置を常時把握し、記録することも可能だ。

 外形寸法は幅630×奥行き725×高さ1386mmで、電池を含めた重量は約170kgとなる。連続運転時間は約9時間(フル充電まで約4.5時間)。格納体積は幅350×奥行き440×高さ390mmで、最大20kgを運搬できる。移動速度は1.0m/sまでで、速度の選択も可能となっている。

 CGHでは、24時間稼働が可能なHOSPIの導入により、人員不足に対応し、人の手を必要とする医療活動により多くの人員を振り分けられるようになるとしている。

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